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「キャピタル 驚異の資産運用会社」 by チャールズ・エリス

これまでキャピタルという会社自体を知らなかったが、日経新聞の土曜版の「リーダーの本棚」で、コモンズ投信社長の伊井哲朗氏の座右の書としてこの本が紹介されていたので、一度読んでみようかと思って、今回手に取ってみた。

キャピタルという会社はどういうポリシーで投資信託を運用しているか、キャピタルという会社そのものを如何に運営しているかが紹介していて、その点はよく理解できた。

但し、この本にはたくさんのキャピタルの社員の名前が出てくるが、全く知らない人ばかりなので、何かフワフワしながら読み終えた感じである。

キャピタルとは直接関係ないが、この本でアルフレッド・チャンドラーの言葉が紹介されていて、それが一番印象に残った。チャンドラーは、「組織は戦略に従う」という有名な言葉があるが、こういうことも言っているらしい。

「ある特定の戦略によって成果が明らかに出てくると、企業はその方向へより効率的な組織化を進め、短期的には業績はいっそう拡大する。その結果、徐々にそういう成功体験に基づく発想、仕事のやり方だけが評価され、そうした価値観を共有する。従って、共通の欠点を持つ人々だけが権力を握るようになる。彼らにとっての優先課題は、慣れた仕事のやり方を仲間と一緒に続けることであり、組織は必然的に硬直化していく。」
本当にその通りだと思う。

本の評価は、4.5/5でした。

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