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「日本株の歴史的大相場始まった!」by 武者陵司

この本の帯に、内容の要約が書かれている。何年か前、日本経済が落ち込んでいる時に、テレビ番組で「日本はここがすごい」と外人に言わせる番組があったが、ちょっとそれと同じような気持ちと言えなくもないが、ここで書かれていることは論理的ではあると思う。

著者の論理の基本にあるのは地政学で、現在世界の覇権を握っている米国が中国の台頭に焦りを感じ、米中対立が今後も続くというもので、その中で米国が頼らざるをえないのが日本だということ。そのため、今のような円安を許容し、日本の経済をサポートしていると著者は言う。世間では輸入価格の高騰が物価高をもたらしているということで、円安が敵視されているが、著者は円安は問題なく、Jカーブ効果でこれから輸出のプラス効果がでてくると言う。

株価が著者の言うように日経平均株価が、5年以内に10万円になるかどうかは疑問だが、日本を取り巻く環境が日本有利になりつつあるのかなあ、と感じる。また、中国について、これまで破竹の勢いで発展してきて、怖いものなしの態度であるが、常識的にいつかは壁にぶつかるというのはこれまでの世界の常識なので、そろそろそういう時期に差し掛かっているのかもしれない。是非、著者の主張が少しでも実現することを願っている。

本の評価は、元気をもらえたということで、5/5です。


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