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「親不孝介護」by 山中浩之、川内潤

著者の一人である山中氏が、自身の新潟で一人暮らしをしている80過ぎの母親の介護についての体験を語りながら、介護の専門家である川内氏がアドバイスをするという内容。

この本の特徴は、本のタイトルにもあるようにこれまでの常識からすれば「親不孝」と思われるようなことが、実は介護をするにあたっては大切なんだと言っていることである。

具体的には、介護のために親と同居を始めることは最もやってはいけないことで、親とは遠距離で暮らすことがベストと説く。介護は子供だからやらないといけないと思い込むのではなく、介護のプロである地域の包括支援センターやケアマネに任せて、子供は全体をコントロールする役割を担うべきと説く。

これは、川内氏がいろいろな企業で社員の介護に関する相談を受けて来た結果、優秀な社員ほど自ら介護をしないといけないと思い込み、結果介護退職、介護貧困等の不幸な状況をたくさん見てきたためとのことである。

介護というとずしっと何か思いものを背負わなければならないと思っていたが、この本を読むと少し気持ちが楽になった。目から鱗の内容の本だった。

評価は、間違いなく5/5です。

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