Make Noise 0-CTRLを知るために①


概要

 今回からいよいよ個別機材の深掘りを始める。
 どの子から書き始めるか悩んだが、およそどのモジュールを使うコントローラーが使いこなせてないとね、と思ったので0-CTRLから始めることにした。

深掘り記事の書き方について

 今後ブレないように、個別機材の深掘り記事を書くにあたっての方針を暫定的に書いておく。

  • 初心者解説ではないので用語は通じるものとして普通に使う。筆者自身が初心者なので、ゼロから分かる的なものを書けるほど深い見識もない。

  • 項目は、基本的にそれぞれの機材のマニュアルに沿って書いていく。

  • マニュアルが英語しかない場合は、適宜Google翻訳など使って大体で訳す。

  • マニュアルに書いてある機能について、自分で音出しや波形確認をし理解を深める。これらは全部撮ったり録ったりして視聴覚資料になるようにする。

  • 一通りの内容を理解したら、パッチングアイディアを考える。

 こんなところですかね。一応公開記事にしている以上、何らかの形で人の役に立つような記事を書きたいので、上記の構成を取ればマニュアルを読むだけでは理解しづらいところも直感的に分かる気がするのでいいんじゃないかなと。

0-CTRLとは

 概要は以下のCLOCKFACE MODULARで見るのが早いから貼っちゃう。いつもお世話になっております。カーソル合わせただけで機能が出るの、最初に見た時は感動したと改めて書いておきたい。

 見た目からも分かるように、タッチコントローラー兼ステップシーケンサーですね。一切のMIDIコントロールやプリセット保存などの機能はなく純アナログ機材。
 ついつい自走させてばかりいるけど、コントローラーとして演奏する方法についてもきちんと把握して制御の幅を広げたいな。何しろ、

0-CTRLの中核をなすのは、プレイヤーの指が触れることで反応する11個のタッチ・プレートです。

マニュアルp.5

と書いてあるくらいですから。

入力と出力について

ステップ毎のCV

 タッチパネル1個につき1ステップで合計8ステップ、1ステップにつき1つのGate出力と、Pitchチャンネル、Strengthチャンネル、Timeチャンネルの3つのCV出力がある。これらは基本的には各ステップの音程、音量、音価に関する設定、ということになるのだが、その設定に応じたCVが出力されるってのが0-CTRLの変態性(褒めてる)を高めているように思う。

アッテネーター

 そしてStrengthチャンネル、TimeチャンネルにはCV入力アッテネーターがあり、デフォルトでそれぞれの出力と内部結線されている。各ステップでどのくらいそれぞれのチャンネル設定を反映させるかを決めるのがこの入力アッテネーター。
 こいつは検証動画も撮るつもりだけど、例えばTimeチャンネルについては完全にアッテネーターで減衰しきると、内部あるいは外部クロックで普通にシーケンスが走る。そこから徐々にアッテネーターを上げていくと、自走はするけどTimeチャンネルの設定に応じてクロックパルスがモジュレーションされ、ステップ毎の滞在時間が変わるという。
 更にさらに、外部モジュレーションソースでアッテネート量をモジュレーションすることもできるのでコントロールしてるようなしてないような、これぞモジュラーシンセ感を味わえる要素満載なわけですね。

Dynamic Gate/Envelope出力

 そして、StrengthチャンネルとTimeチャンネルの設定に応じたDynamic Gate/Envelope出力がある。通常のGate出力はハイかローか、オンなのかオフなのかを表すような信号で、0-CTRLでも各ステップのGate出力は+8Vか0Vの2種類しか出ない。
 それに対してDynamic Gate出力は可変出力で、Strengthチャンネルによって電圧を変えることができる。ハイかローかは同じだが、どのくらいハイかが変えらるのが特徴となる。Gateの高さ次第で何かを操作できそうな入力にDynamic Gate出力を入れてみる、っていうのが頭の使い所となるのかな。0-Coastには対応する入力があるけど、他では何に使えばいいんだ。
 もう一方のDynamic Envelope出力では、どのくらいハイからどんな感じにローになっていくか、減衰の時間の流れがあるタイプの電圧が出力される。アッテネート量によってADタイプエンベロープからASRタイプエンベロープに徐々に変わる。ローパスゲートとかVCAにそのまま突っ込んだらいいタイプの出力ですね。

Pressure CV / Touch Gate

 更に、いずれかのタッチパネルにタッチするとPressure CV出力(タッチパネルにかかる圧力に応じた0〜5VのCV)、Touch Gate出力からの出力もある。アフタータッチ付きの鍵盤と思えばこれは分かりやすいと思う。ArturiaのMicro Freakとかも同じタイプの鍵盤。

今回分のまとめと次回

 マニュアルの最初の方について細かく書くだけでなかなかの文字数になってきたので、この辺で一旦おしまいにする。まだ他にもReset、Stop、Directionといった入力やらCV系以外のタッチプレートもあるし、クロックの入出力にも特徴があるんだけど、また次回以降に書く。
 基本的な機能についてだけでこれだけ書けてしまうほどに多様な入出力があるシーケンサーなんだなあと改めて感じますね。機材紹介記事でも書いたが、こいつを使いたいがためにノーコーストシリーズに手を出したまである、愛すべきシーケンサー。今日は書いてるだけで時間が消し飛んでしまったので、お楽しみ波形チェックコーナーはまた今度。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?