幾つもの愛と生きている

2020年10月3日、SUPER BEAVERのライブ『都会のラクダSP〜ラクダビルディング&ビルディング〜』に向かう電車の中でこれを書いている。
めちゃくちゃ緊張してきた。先週THE ORAL CIGARETTESのライブに行ってきたばかりだけれど、それはそれ、これはこれである。何度も何度もライブに行く人間にとっての1回のライブに対する思い入れが軽いなんて誰が決めたんだ。どれも等しく「1回」のライブだ。同じものなんて何一つない。それこそ、配信ライブや映像化した物を繰り返して見るのであれば、それは同じものだけれど、それだって見る時の自分の気持ちひとつで見え方が変わるのだから、完全に同じものなんて、何一つないよ。

気持ちを落ち着かせるためには考えていることを文章にする、というのがどうやら私には向いているらしい。という訳でまたこうやってnoteを開いている。
SUPER BEAVERと私の話。
彼らとの出会いを運命だとか、そんな大それた話として語るつもりはないのだけれど、何か特別なものとして扱ってもいいんじゃないかな、と思っている。
フェスの会場で、この時間空いてるし見てみるか、くらいの感覚だったと思う。私はアニメ「ばらかもん」を見ていたので、確かOPを歌っていた人達だったよな、あのアニメ凄く良かったよなあ、歌ってくれたらいいな、なんて思いながら、わりと後ろの方で見ていた。
その日のステージが終わって、すぐに物販ブースに立ち寄った。CDは売り切れていた。まじかあ、と落胆していると、同行者が既に通販サイトで購入手続きを終えていた。
このステージを見た時……何となく聞いたことあるな、くらいの認識ではなくて、本当の意味で彼らの音楽と出会った時、私は27歳だった。
だから私はこの出会いを、すこしだけ、特別に思っている。

ビーバー15周年おめでとう。
もっと前から知っていたかったな、とも思うし、けれども「27歳の時にビーバーと出会った」という経験は、あのタイミングでしか味わえなかった。巡り合わせというか、こういうのも一期一会と呼ぶのかな。
私はこういう一期一会を経験したくて、ライブに行っているのかもしれない。

会場に到着して、緊張と高揚感でそわそわしながら席に座っている。日比谷野外音楽堂、実は初めて来ました。こんな一言で言い表すのは野暮なのかもしれないけれど、秋の夕方に参加する野外ライブ、うーん、「エモ」だな。

今日のライブはどんな風になるんだろう。同行者がいるライブも久々だな。シンガロング禁止のSUPER BEAVERのライブがどんな風になるのか想像もつかないけれど、それでも良いライブになることだけは間違いないと信じられる。
メンバー4人と、私も含めてSUPER BEAVER。
今夜はきっと、美しい日になる。

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