小説「公共孤独死相談所ハローデッド」
公共孤独死相談所。深刻な高齢化により増加する孤独死に関するトラブルを防ぐための行政機関だ。
アパートでひとり暮らしをする小藤久志は、今年、アパートの更新に必要となる『孤独死相談票』を作成するためにここに来た。小藤は、普通の会社ならとっくに定年になってる年齢だ。
相談所に入る。はじめて来た小藤は入口で簡単な受付を済ませると、相談窓口カウンターに座った。しばらくすると柔和な顔をした中年女性が出てきた。
「今日担当します奈良宮といいます。よろしくお願いします。孤独死相談票の