見出し画像

組織をより良くできるイメージが持てないときは?

多くの管理職の方、人事・人材開発の方とお仕事をご一緒させて頂いてきました。

そしてそのほとんどの方が、組織がより良くならないと悩んでいました。

その理由として、管理職が過去の成功体験にしがみついている、とか、業績至上主義で組織に目を向けられていない、とかそのように言われることが多いように思います。

それも確かにあるかもしれませんが、実際は、悪い組織をつくりたい!と思っている方はまずいないし、組織をより良くできるならしたい、と思っている方がほとんどだとお会いする中で感じています。

では、なぜ組織をより良くできないのか。

それは、より良くできるイメージが持てないから、だと私は思います。

Aという施策を行ったら、Bという結果に必ずなって、組織が良くなる、とイメージが持てれば、(そしてAという施策にコストがかかりすぎないのであれば)、おそらくほとんどのマネジャーは迷いなく施策を実行するのではないかと思います。

しかし実際は、起きている課題は複雑に絡み合って生まれており、AをやったらBになるという風にイメージを持つことが出来ず、課題は認識しているものの、下手につついて状況が悪化するのが怖くて何もできない、または組織ってそういうもの!と言い聞かせて、思考を停止させるといったことがあるのではないかと思います。
(私もマネジメントをしていて、日々感じます!)

ということで、今回のお題になります。

Q.組織をより良くできるイメージが持てないときは?
A.関係性の課題(適応課題)に目を向ける

組織で起きていることを関係性の課題(適応課題)と捉えることで、イメージがもてない状況を打破する手掛かりがつかめます。

とてもとても読みやすく学びの多い書籍、「他者と働く(宇田川元一)」でもキーコンセプトとして紹介されている適応課題についてご存知の方も多いかと思いますが、簡単にご紹介します。

技術課題と適応課題

ハーバード・ケネディ・スクールでリーダーシップを教えていた、ロナルド・ハイフェッツがこの技術課題と適応課題という概念を提唱しました。

技術課題:既存の知識・方法で解決できる問題
適応課題:関係性の中で生じる問題

技術課題は知識や方法を知っていれば、解決することができますが、適応課題は自分と自分以外の他者(他部署や部下、経営チームなど)との関係性の中で生じている課題であり、一方的に解決することができません。
この適応課題について、ハイフェッツは、以下の4つのパターンがあるといっています。

いかがでしょうか。このような課題はよく組織でおこっている課題ではないでしょうか。

そしてこれらの課題は、いわゆる具体的な方法論で解決できないため、「詰み」だと感じてしまいやすいように思います。

しかし、朗報です。
この適応課題は解決できます。

技術課題だけでなく、「適応課題は解決できる」ということ、そしてその解決の糸口さえ知っていれば、多くのマネジャー、HRチームは組織の変革に踏み出すことができるのではないでしょうか。

では、Q.適応課題を解決するには?

A.関係性を再定義する”対話”です。
次回は、このテーマについてご紹介します

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?