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他人のことは見えるが自分は見えない

20代で読んだ本を読み返そうシリーズ#3です。
今回は、自己矛盾劇場(細谷功)をご紹介。

細谷さんの本は大変分かりやすく、実施する研修等でもよく紹介しています。

この本は、読んだときにスッキリ!というよりも、ウッとなる本です。笑

人には多くの矛盾があり、それを自分では気づけていない、という自己矛盾について構造的に説明されていて、認めたくないが、自分あるあるだなと思いました(読み返してもまたウッとなりました。笑)

自己矛盾とは


自己矛盾、つまり言動に対する一貫性のなさ、には以下のようなものがあります。

  • 言っていることとやっていることの違い よくあるかと思います。言うこと、はやることよりずっと簡単なので発生する

  • 他人に対する姿勢と自分に対する姿勢の違い 自分には甘く他人には厳しい。そしてこれはほとんどの人が認識しているよりもずっと大きな差がある

  • メタのレベルと非メタのレベルの違い ”自分は謙虚な人間です”という発言は非メタでは、「謙虚な人」ですが、メタでは「謙虚でない人」になる

具体的には、

  • 視野が狭い人は許さない →それが視野が狭いのでは?

  • 絶対に言わないで →自分は言っているのに?

  • 全社一丸で多様性を推進しよう →多様性を受け入れない人も多様性では?

といったことです。あるあるではないでしょうか。

自己矛盾に向き合う

本書のキーメッセージは、
こういった矛盾は、他人の矛盾はとてもよく見えるが、自分の矛盾は驚くほど見えない ということ。

だからこそ、

他人の振り見て我が振り直せ を徹底すること です。

他人の矛盾に気づいたときに、それを「べき」論で他人に対して言及するのではなく、自分に矢印を向けて、学びとすること。

一方で、他人から矛盾を指摘された際は、猛烈な反撃に出るのではなく、他人から見えた自分を受け取り、メタ視点で自分を見つめる機会とすること。

ここまで書いて、あまりにも自分が普段できていなくて、自己矛盾を感じています(良いと勧めているものも、できていない。笑)

ただ、この概念を知っているだけで、心に余裕があるときに、メタ視点に戻れるように少しずつなってきたようにも思います。たぶん。

ウッとなりたい方にお薦めです。


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