見出し画像

広東料理 平安飯店

この年期の入った赤い提灯。昔懐かしい昭和の食堂のような、油のしみ切ったような風情だったのだけれど、今は椅子もテーブルも新しくなりました。無愛想な料理人といった感じのご主人と愛想のいい奥さん。中国人のご夫婦が仲よく切り盛りされている。一生懸命働くってこういうことなのね、という懸命さも料理の味を引き立てている。だから好き。匂いに誘われてつい入ってしまう。

ある日、こんな張り紙が..........『子供の入学式のためお昼はお休みします』..........一度通り過ぎたのだけれどまた戻って、『おめでとうございます』と書き添えました。いつか、ちっちゃな小学生に会ってみたいな。


画像2


料理はもちろんぜ〜んぶ美味しい。ひととおり食べたし、強烈なお酒も「大丈夫ですか?....」と心配されながら飲んだけど、やっぱり基本はチャーハンと紹興酒かな。チャーハンって家でもよく作るけれど、簡単そうで実は難しい。そこにプロの一手間が発揮されて絶品となる。いつも食べるのに夢中で、料理の写真が一枚もないことに気がついた.........

東京暮らしの時に、近所に楽衆軒という台湾料理店があって毎週のように通っていた。一家総出でよく働いて愛想がよくて、そこでは餃子がお気に入りで「うちの餃子、大きいからそんなに食べられますか?」と再確認されるほどたくさん注文して、引っ越してからもテイクアウトしていたくらい。その想い出もあって、家族のストーリーを想像させてくれる中華料理店が好きなのかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?