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日記#9 映画観たりとか。

2023/08/18

今日は朝だらだらして昼から映画観るためにモールへ出かけた。SNS的なところで知り合った人におすすめされたマイ・エレメントを鑑賞した。

映画館とか久しぶり。引きこもりには久しぶりな事や初めてな事が沢山あるのだ。映画館は流石に初じゃないけど、大きなスクリーンで映画観るのはどのくらいぶりか分からない。

始まる前にすっごい宣伝長くて、それ終わったらカールじいさんとワンちゃんの微笑ましい短編アニメがあって、それから満を辞しての本編開始。

※ ここからは映画「マイ・エレメント」のネタバレ満載です。未見でこれから観るつもりの人は注意してね⭐︎



ふー、警告したからな。後で私のことネタバレも辞さないクソビッチとかほざいたらブチ殺すからそのつもりで。





※引き返すなら今だぜ。





はい、日記始まり。

火や水や空気や土といった自然界の元素、エレメントたちが暮らす世界が舞台。エレメントシティは大きくてビューティフル。なんかファンタジーの都市ってうっすらピンクがかってることが多い気がする。

主人公は火の女の子エンバー。故郷を出てから身一つで自分の店を築き上げた父親と、恋占いを生業とする母親が家族。父の家業を手伝いつついずれ後を継ぐつもりでいる。

火のエレメントは何かと冷遇というか差別というかをされがちで、そのためか火たちは家族愛同胞愛が強い。エンバー一家もシティではなく火のコミュニティで暮らしてる。またかれらは独自の言語や文化、伝統を持つ。

一方エンバーが出会いそして恋に落ちることになる水のウェイドは裕福な家で生まれ育ち市の監査官として働き、また水はシティのマジョリティなのでエンバーとはずいぶん違った境遇にある。

火と水という相反するエレメントであること、その経済的社会的クラス、それだけではなく気質も異なる2人である。そして観客である我々ともかれらは大きく違っている。火で鉄を溶かしたりガラス作ったり水のパイプ通ったりうちら出来へんやろ?

そんな人間とは違うエレメントたちだけど、かれらの内面、気持ち的な部分は私たちと似通っている。喜びがあり悲しみがあり愛がある。そしてそれは相反する水と火のふたりにも言えることだ。

かれらエレメントを例えばアメリカにおけるマイノリティとマジョリティとか、異なる人種や民族の者たちとか、それの隠喩と捉えることもできる。それと同時にかれらはかれらエレメントという存在としてそのまま捉えることもできる。寓話とみてもいいし、ファンタジーとして見てもいいし、ラブストーリーとして見てもいいし、とにかく色々な捉え方ができる懐の深い作品だと思った。

主人公カップルはとにかくキュート。素敵な2人だ。癇癪持ちで気が強くてでも家族のしがらみにとらわれてるエンバーと、涙脆くてへたれっぽく見えるけど共感性が高くて柔軟なウェイドは色んな意味で正反対カップル。ソーキュート。

起承転結がはっきりしていて、そこの枠組みはすごく王道だから話が分からなくて困るってことにはまずならないと思う。小さい子が無邪気に楽しむことも、大人が色々考えつつ見ることもできる。私は考えたし同時に楽しめた。

結論としてとても良い作品。映像も美しい。エンバーとウェイドが花の展示エリア跡地の水中に潜っていくシーンは幻想的極まりない。キャラクターの動きもイマジネーションに満ちていて、それぞれのエレメント特有の動作や行動が実に生き生きと表されていると思った。物語も基本は王道ながら考えられたものでとてもグッド。王道って思うのはつまりそれだけ心に届くってことだよ。

とにかく今日は映画のおかげで充実した1日になった。本命の映画はやはり映画館で観るのがベストやなって思った。温かい余韻と共に帰路につきましたとも。

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がんになってから、お前思春期なの?ってレベルで色んなことが体や心に沁みる。実際ちょっと普通じゃない濃い体験をしてきた。そういう現実のこともすごい刺激になったけど、映画を観るということでもこんなにきっちり心に響く体験ができるのだなと思った。今後もちょくちょく映画館へ足を運びたい。本や音楽でも心にぐっと響いてくるし、今のこの感じを大切に生きたいと思う。

がんになる事を流石におすすめはしないけど、それって辛かったり痛かったり苦しかったり悲しかったり、それももちろんあるんだけど、それだけじゃなく生きることがビビッドになったり色々なことに気づいたり目を開かされたり、思わぬ変化があったりした。少なくとも私の場合は。

がんにならなかったらできなかった事やらなかった事会えなかった人いっぱいある。私は今日もがん患者で、明日もがん患者だ。もうそのことは怖くない。十全に生きられない事の方が余程怖い。

さて、この辺で終わっとくか。映画レビューか人生論ぶちあげかよく分からん日記になったね。まあ気まぐれは乙女の嗜みなので大目に見てくれたら嬉しいです。

それじゃ、また別の日記で。

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