見出し画像

Tea makes everything better

stay homeの影響で家でゆっくり紅茶を楽しめる機会が格段に増えた。

常時紅茶の茶葉が10〜20種類くらい揃えてあるくらい紅茶はかなり好き。その時の気分に合わせて、好きなタイミングでいつでも好きな紅茶を飲めることはかなり嬉しい。しあわせ。

いつの記憶かはわからないけど、物心ついた時から朝は紅茶を飲むのが習慣になっていた。小学校の頃は母の真似をして毎朝ティーバッグの紅茶を飲んでた。だけどそのまま飲むにはなんだか物足りなくて、私は砂糖や牛乳を入れて飲んでた。中学生あたりから紅茶の香りを楽しみたくなって、ストレートで飲むことを始めたりしてた。

当たり前のように生活の一部になっていた紅茶だけど、「紅茶ってなんて素敵なんだ....!」と魅力にどんどんハマって言ったのは大学3年生になってから。

大学3年生の当時、スウェーデンの首都ストックホルムで留学生活を送っていた私は現地の友人に素敵なカフェに連れて行ってもらった。そのカフェで口にした紅茶の味と香りがそれはそれは衝撃的で、なに?この紅茶!!とすごく興奮したのを覚えてる。
今までに飲んだことのある紅茶とは全く異なる味で、なんというかとても形容し難いんだけど、一気に別世界へ連れてってくれるような華やかな味と香りで、私は一瞬でそのカップの中の赤い飲み物の虜になった。

衝撃を受けてる私の横でスウェーデン人の友人は嬉しそうに微笑んでくれてた。
「その紅茶美味しいでしょう。スウェーデンのロイヤルファミリー御用達の紅茶なんだよ。ノーベル賞の晩餐会でも出されたことあるブレンドなの。好きかなと思ってこのカフェに連れてきた」
...これはもう下手したら恋が始まりそうと思うくらい素敵なモーメントだった(始まっていない)

エニウェイそのカフェを出てすぐにその紅茶を販売しているという紅茶専門店に連れて行ってもらった。

この紅茶屋がまた本当に素敵で...(ため息)
私はこの後の留学生活の1年間ほぼ毎月このお店に通うことになります。

画像1

ストックホルムのSlussen駅から5,6分ほど歩いたところにあるお洒落なギャラリーが並ぶ通りに佇む"Tea centre of Stockholm"という紅茶屋さん。
ドアを開けるとふわ〜〜っといろんな紅茶の香りが漂うこじんまりとしたアンティーク調の店内。店内には茶葉の入った愛らしい缶や、ティーポット、茶道具が美術館のように美しく並べられていて思い出すだけで顔が綻ぶ。

私が先ほどのカフェで感動した紅茶はこのお店一番の人気ブレンド、'Soderblanding'(セーデルブレンド)というものだったらしい。
セイロン茶葉にバラ、マリーゴールド、ヤギルマギク、オレンジピールがブレンドされていてなんとも甘美な香り。
もちろんストレートでも美味しいし、ミルクを入れてもアイスティーにしても美味しい。

画像2

なんとそこでは素敵な日本人女性の方が働いて、お店を訪れるたびに紅茶のことをいつも丁寧にいろいろ教えてもらっていた。
ダージリンでも春摘み・夏摘み・秋摘みによって味も香りも色も違うのよ、とか
このブレンドはこんなお菓子と合わせるのがおすすめよ、とか。
気分や季節に合わせて紅茶を選ぶという体験が初めてだった私は、今日私はどんな紅茶を選ぶんだろう...!とここを訪れるたびにわくわくしてた。

今までスーパーで買うティーバッグで充分満足していた私が、なんでこんなにもこの紅茶屋に通うようになったんだろうなぁ、と自分でも不思議に思っていた頃にいつもの日本人女性の方が
「紅茶は飲む瞬間だけじゃなくて、好きなポットを選んだり、カップを揃えたり、紅茶にあうスウィーツを考えたり、前後の空間全てひっくるめての紅茶を楽しむってことなのよね〜」と雑談してて、あ〜!そうそう!それだ!私は紅茶を選ぶという行為から始まる紅茶にまつわる全てのことが楽しくて仕方ないんだ!'好き'ってこういうことだな!と嬉しくなって小走りで帰ったな。

あの時紅茶の楽しみ方を知れた自分にぐっじょぶ!と言いたいくらいこのstay homeは家に揃えてあった紅茶に救われている。

ふと作業の手を止めてゆっくり紅茶を入れて飲む時間は本当に幸せ。
ほんの一杯の紅茶がもたらしてくれる幸福は計り知れない〜!

紅茶を楽しむ心を手に入れてくれたスウェーデン時代の自分ありがとう〜〜〜!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?