スピネーションとプロネーション② 自分で確認する方法

前回の続きです。自分でスピネーション・プロネーションを確認したいと思った時にどのように判断するかについてです。

1,素足または靴下で確認する方法

ご自身でスピネーション・プロネーションが起こっているかどうかチェックするには、まず、素足または靴下をはいた状態で確認するのが良いと思います。鏡で見ると正しい状態へ補正しようする力を無意識的に働かせてしまうかもしれないので、自分以外の誰かに見てもらう方が良いと思います。

  1. 足を軽く開き両足で立ち、軽く膝を屈伸させる

  2. 1で両足(かかとから足の指)を平行にして同様に膝を屈伸させる

  3. 片足立ちで浮かせた足は少し後ろに下げ、同様に膝を屈伸させる

  4. 反対の足で3と同じことをする

この1~4で、膝がつま先とは違う方向に曲がる場合、スピネーションかプロネーションが起きている可能性が高いと言えます。片足がスピネーション、反対の足がプロネーションという場合もあります。私がお世話になったインソール専門店では、さらに、

  1. 足を軽く開き両足立ちで立った状態で腰を左右にひねり、どちらか回りにくい方向があるか

  2. その足の状態が引き起こすであろう筋疲労の状態

などを確認していただけました。足の状態によっては、その状態を補うために特定の筋肉を使う頻度が高まり、理想的な状態では起こしにくい筋疲労を生じることがあります。

2,スケート靴を履いて確認する方法

インラインスケート靴をはいて確認する場合、少し足を開き、両足のつま先とかかと平行に置き、その場で足を前後に滑らせてウィールの傾きを見る、という方法もあります。可能であれば、他の誰かに地面近く・真後ろからのアングルで動画を撮影してもらうと、ぱっと見では気づきにくい微細な傾きを確認できます。靴を正しく履いていることが前提ですが、スピネーション・プロネーションを起こしていると、垂直に保たれるべきウィールが傾きます。
また、インラインスケート靴かエッジケースを付けたアイススケート靴を履いて、ジャンプの離陸・離氷、着地・着氷のポジション(膝を曲げた状態)を取って、膝の曲がる方向を確認するという方法も良いと思います。膝が内側に入ったり、外側に出たりする場合、スピネーション・プロネーションを起こしている可能性が高いと言えます。

3,スピネーション・プロネーションの可能性がある場合

スピネーション・プロネーションが考えられる場合、個人的には、インソール専門店に行くことをお勧めします。オーダーメイドでインソールを作成し、足のアライメントをただすのが最も効率的で効果的な方法だと思います。お店によっては、筋膜リリースを含めた、自分で可能な改善のためのアプローチを教えていただけます。直接来店できない方のための遠隔サービスを提供している専門店もあります。

また、個人的な意見ではありますが、レディメイドのインソールはあまりお勧めできません。足の状態の左右差に対応するにはオーダーメイドが良いと考えています。


次回は、Donnellan (2013)に掲載されているスピネーション・プロネーションのためのエクササイズや、我が家のスケーターが実践しているスピネーション・プロネーション改善の方法をご紹介できたらと思います。

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