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生成AIと授業準備を考える

Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。

毎日、生成AIと連呼しているせいで「何にそんなに使っているんだ?」と言われることが増えています。

割とどうでも良いこともしているので、いざ説明しようとすると難しいのですが、せっかくなので授業準備で「こんなことができるよー」という軽い話を紹介しようと思います。

なお、使用している生成AIは自分はChatGPT PLUSやNotebookLMであることが多いのですが、感触としてはどの生成AIを使っても細かい違いはあるにせよ、ある程度似たことは再現可能です。

そのため、今回では特定の生成AIの特徴に特化した話というよりは、こういうタイプのことができるという紹介をしようと思います。

本文データを学習させて使えるならば…

著作権の関係があるので、なんでもかんでも生成AIにアップロードしてよいとは言いづらいのですが…。

ただ、例えば、青空文庫に公開になっている作品などについては本文全てをデータとして読み込ませてから、授業準備に使うことでかなり精度の高いアイデア出しを行うことが出来ます。

本文データが読み込ませられると、「全○時間の授業で、各回の主要な学習活動を提案してください」とか「板書案を提案してください」とか、授業の骨格になってくるような内容について尋ねても、それなりに説得力のあるものが返ってくる確率が上がります。

ちなみにNotebookLMだとデータを提示した後の分析は、そもそも補助がつくのでラクチンです。

もちろん、生成AIに気軽に聞いて結果として返される回答については、それほど質の高いものではありません。そのまま授業でやったら事故ります。

ただ、国語科として最初に生成AIに分析してもらうことのメリットとしては、自分が捉えた素材の捉え方が的外れになっていないかという確認として便利です。

「まあ、一般的な感覚で、さらっと読めばこういうところに注目が行くよなー」ということの確認という感じですね。

このような穏当な読みに沿って授業案を進めていくのも手なのですが、自分のようにひねくれていると、「いかにしてこの生成AIが出してくるような一般的な読み方やアイデアを授業で乗り越えるか」ということに執念を燃やしたくなるのです。

活動の形態のアイデアをもらう

なんとなく生成AIに投げ込んだデータで質問を繰り返していると「こういう言語活動をするとよさそうかなあ」というアイデアが浮かんでくることが多い気がしています。

そうして単元の方向性が見えてきたら、その単元で身につけたい力を自分の中でなんとなく固めて、その力を身につけるためにはどのような言語活動の手札があるのかということについては、生成AIに聞いてみると面白い答えが得られることもあります。

生成AIのアイデアの出し方は組み合わせなどを駆使して無理してでもアイデアを出してくるので、その意外な組み合わせに見落としていた活動を見つけるヒントがあると感じています。

学習指導要領の整理に…

精度としては微妙なところもありますが(単に高校の学習指導要領のページ数が多すぎるだけという話も…)、学習指導要領を単元に関連付けて整理させると結構便利です。

自分のやりたいこととどの部分が関連しそうかとアイデアを出してもらうだけでも、学習指導要領の拾い方が変わってきます。

ちゃんと読んでいるつもりでも「あれ?そんなこと書いてあったっけ?」ということはままあります(逆に生成AIが見落とすことの方が割合としては多いのですが)。

個人的にはルーブリックや評価規準を生成AIに作らせるということは、あまり賛同できないのでやりませんが(評価基準の例を考えてもらうことはあります)、そもそもの内容について確認するときには有効活用しています。

とりとめもなく使う

ここまで書いてみて思いますが、あまり何か答えを出して欲しいと思って、自分は生成AIを使ってはいないですね。

自分の考えの見逃しや別の角度の可能性など、とにかくアイデアの数や確認の数を増やしたいときに活用している感覚です。


今回も読んでいただきありがとうございました。シェア、コメント、いいね!をしてくれたら嬉しいです。

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