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珠玉の一冊

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私が読んで「これは良い!」と感じた本を紹介しています。紹介分が言葉足らずになっているかもしれませんが、どれも良い本ばかりです。私の眼力を信じる人は、ぜひ読んでみてください。Ama…
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【珠玉の一冊】英語の自信が打ち砕かれる一冊

「目から鱗が落ちる。」という表現がある。私はこの本に巡り合えたことにより、「目から鱗が落ちる。」という体験をした。しかも、何度も、何度も。  小倉 弘 著  『英文表現力を豊かにする 例解 和文英訳教本≪文法矯正編≫』  プレイス 発行、2010年 英作文の教本。目次は単純な構成で、興味をそそる語句が並んでいる。  第1章 時制  第2章 助動詞  第3章 準動詞  第4章 冠詞  第5章 文体  第6章 対比  第7章 比較 この本は、105個のセクションに分かれて

【珠玉の一冊】失敗の原因を「追究」するか責任を「追及」するかで雲泥の差に!

私が思う【珠玉の一冊】を紹介しよう。  マシュー・サイド 著、有枝 春 訳  『失敗の科学』  ディスカヴァー・トゥエンティワン 発行、2016年 カバーに印刷されているとおり、「失敗から学習する組織、学習できない組織」の事例が紹介されている。その紹介は、航空業界と医療業界との対比から始まる。 何かがうまくいかなかったとき、失敗を認めなかったり、犯人探しをしたりするばかりでは、進歩がない。失敗を科学することで、失敗が活きる。尊い命が失われた失敗であれば尚更であろう。

【珠玉の一冊】思考力を養成するぞ!

私が思う【珠玉の一冊】を紹介しよう。  植原 亮 著  『思考力改善ドリル』  勁草書房、2020年 「利用可能性バイアス」 「因果関係」 「対照実験」 「演繹」 「帰納」 「科学と反証可能性」 このような単語を見てヨダレがでる人にはこの本はお薦めである。 解説、例題、演習問題を通して論理的な思考力を養うように構成されたドリルである。 ただし、この本に書かれていることは、論理的な思考ができている人にとっては当たり前の内容であるので、そういう人にとっては少々物足り

【珠玉の一冊】日本人のための現代史の解説

私が思う【珠玉の一冊】を紹介しよう。  谷口智彦 著  『日本人のための現代史講義』  草思社文庫、2019年 この本を読めば、戦中・戦後から現代へと至る現代史の事実と文脈が分かる。 例えば… ・米国が日本の戦後復興をいかに手助けしたのか ・中国とインドが国境紛争に関してどのような緊張関係にあるのか ・米国がいかにして英国から世界覇権を奪っていったか(ブレトン・ウッズ体制とスエズ危機) ・ニクソン・ショック(ブレトン・ウッズ体制の終了)に至った米国の事情 この本に書か