2度目の失恋

「俺、その子に告ってフラれたんよな〜!」

私の幼少期を思い出す上で欠かせない男の子が
言った言葉である。
えっ、そうなん?
えっ、めっちゃ友達やねんけど。

突如言葉のナイフに切り付けられ
焼き鳥屋のカウンターで血まみれになった。

その子ってのは私のめっちゃ友達で、
まあちいちゃくて可愛いのなんのって、
なんか構いたくなっちゃう感じで、
なんなら私も好きで、

因みに私は彼に小学校の頃フラれている。

愛の告白が行われたのは中学のときらしく、
そんなことつゆ知らぬ私は元気に他の子と
交際していたわけですが、
十何年か経った今それを知ることになるとは。

発言者の彼は本当にいいやつで、
一見さわやかという言葉を擬人化したような
なんとまあ気の良いやつである。
好きじゃない言い方だけど、
こんな良い物件あるか?って思う。
太鼓判が物質としてあるならば、
彼は太鼓判だらけになると思う。
誰かいい人紹介してって言われたら、
もったいなくて紹介しないと思う。

いま彼のことを好きなわけではないけれど、
だから失恋ではないねんけど、
ただのクラスメイトと
昔好きだった人ってやっぱり違うでしょう。
熱量が、湿度が。

図らずも失恋みたいな感覚に陥って
言葉を失ってしまったわ〜悔しい〜
うちも君にフラれたんやけどな!?と
笑い飛ばせたら良かったのにな。
普通にダメージ受けた。

おつかれ!乾杯!

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