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英語拡大史における記念碑的な出来事(Trudgillの英語史)

今学期の授業では、Peter TrudgillのThe Long Journey of English: A Geographical History of the Languageを講読しています。本書は社会言語学の大家による英語史の概説書です。言語の使用者達を前景化しながら、英語の地理的な拡散を描いており、とても読み応えがあります。また、世界英語(World Englishes)研究の最新の知見が盛り込まれている点も特徴の一つです。

本書を読む際にはメモを取りながら様々な観点から情報を整理しているのですが、私が特に注目しているのは、first, secondなどの序数やlongest, furthestなどの最上級表現です。これらの表現は英語拡大史における記念碑的な出来事に言及する際に用いられることが多いためです。

以下、これまでの授業で扱った出来事についてまとめておきます(6月30日時点)。個々の項目については、これから個別の記事で紹介していきたいと考えています(順不同になりそうです)。最終的には、全ての項目について時代順に確認できるよう、各記事へのリンクを順次貼っていく予定です。

英語拡大史における記念碑的な出来事

  • 英語が初めてブリテン島外に拡散する

  • 英語が初めて大西洋を越える

  • 北米大陸の東海岸一帯が英語圏になる

  • 英語圏が初めて太平洋沿岸に形成される

  • 英語が大西洋を越えて西ではなく初めて東へ拡散する

  • 英語が現在の英語圏の最北端に到達する

  • 英語が初めて南半球に進出する

  • 英語話者達が最も長い旅路を経験する

  • 最も地理的に孤立している英語圏が形成される

  • 英語が現在の英語圏の最南端に到達する

  • 英語が現在の英語圏の最西端に到達する

  • 現在最も知られていない英語圏が形成される
    (7月7日追記;第10章までの内容です)

伝統的な英語史の概説書・入門書では十分に扱われてこなかった内容が多く、私自身とても勉強になっています。これまでの学びを整理するために、これから簡単な解説記事を投稿していきたいと思いますので、是非お付き合いください。

本企画はnoteへの投稿をルーティーン化するために思いつきました。最後までお読みいただきありがとうございました。


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