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読書欲

ここ最近の嬉しい変化。

読書欲が戻ってきていること。集中力を取り戻しつつある。5年ぶりくらいの激しい鬱で、しばらく読書から遠ざかっていた。けれど、また暇なときは読書をする生活の有り様を取り戻せそうだ。

人生、終わってみればあっという間だから楽しめというけれど、若者には金がない。時間、時間だけが僕たちの資源だ。鬱期の僕は、その茫洋たる時間の重みに耐えきれないと感じていた。今、鬱でも躁でもないフラットの僕は、自分の中に新たな活力が芽生えていることに気づく。鬱でも躁でも、本は読めない。読書は気分のベースを把握するためのツールにもなる。

僕の双極性障害は今のところ軽いほうだ。断薬したり、不眠が続かなければ十分普通の人生が送れるだろう。かつては鬱からくる依存症にも苦しんだ。でも今は、それも落ち着いた。

なにか、やるとしたら、やはり僕は読み書きがしたい。

友人から借りた、ベロニカは死ぬことにしたという文庫本を読んだ。パウロコェーリョは高校生の時、いいなぁと、感じて大体読んでいたが、ベロニカは死ぬことにしたとは相性が悪くて読了できずにいた。鬱の酷かった十代の僕とあまりにも重なったからかもしれない。

この本を貸してくれた友人も、鬱の苦しみを知っている人だった。

幸いなことに、僕の今回の入院、戻りが早いようだ。沢山の本を味わうぞ。
読書欲が戻ってきている。

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