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倉庫整理に費やす時間とピッキングの所用時間は果たしてトレードオフの関係か?について考えていた頃のこと

倉庫業者にとって自社の倉庫での作業効率は、利益獲得のための大きな指標の一つです。
 
倉庫内の作業を大きく分類すると
①   荷受け
②   入荷検品
③   棚入れ(格納)
④   ピッキング
⑤   出荷検品
⑥   梱包 
⑦   発送
となります。
 
作業効率の算出方法は 
①   作業量/作業時間
②   作業量/作業コスト
のどちらかが一般的です。

①   は現場力を表し②は経営判断の資料となります。

30代後半の頃、私は作業効率ということに興味を持つようになり、特に「ピッキング作業」と「倉庫整理作業」の関係についてよく考えていました。
 
「倉庫整理(棚補充を含む)」の目的の一つは、ピッキング効率を上げるということでしょう。倉庫整理を徹底的に行えばピッキング効率は確実に上がります。でも倉庫整理のための時間は増えます。(いわゆるトレードオフの関係)この視点で倉庫整理作業の必要性を考えるなら、倉庫整理に費やした時間と短縮できたピッキング時間を比較する必要があります。私の経験では倉庫整理に費やした時間以上にピッキング時間を短縮できることは、ほぼありえません。

ピッキング量/ピッキング時間 < ピッキング量/(ピッキング時間+倉庫整理時間)
 
なら、倉庫整理はしなくてよいのか?当然ですが、そんなはずはありません。

まず、倉庫整理はピッキング効率を上げるためにだけに行うものではないからですよね。通路を広く確保して庫内移動がスムーズにし、作業員の安全を確保する、商品の劣化を抑える、お客様が来たときに良い印象を与える、何より従業員が気持ちよく働ける等々、倉庫整理の効果は多岐に渡りその効果は絶大です。

と、ここまでは至極当然の話ですが、当時の私が倉庫整理について考えていたのは、あまり語られない倉庫整理作業の有用性に付いてです。

それは、倉庫整理は、ピッキングの様に、今すぐしなければならない作業ではなく、しかもどこまでやれば完了といった性格の作業でもないということです。

なので、物量の少ない日や、ちょっとしたアイドルタイムに行える便利な作業といえます。リーダーの方ならわかって頂けると思いますが、手待ち時間を有効な時間に変える魔法の作業なのです。

そんなことを考えていた頃の自分が懐かしいです。

さあ皆さん、今日も一日倉庫整理に励みましょう!

(乱文失礼)

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