見出し画像

推しの熱愛報道にショックをうけた話

推しに熱愛報道が出た。

それまで「〇〇ロス」「〇〇が熱愛報道でたから会社休む」といった言葉には聞きおぼえがあった。でもどこか他人ごとというか、私には関係ないことだと思っていた。ただ、実際自分がその立場になってみると、めっっっちゃショックだった。マジで心臓止まるかと思った。辛くてたまらなくて、その気持ちを昇華させたくて、今この文章を書いている。

正直、ここまでショックを受けるなんて思わなかった。なぜなら、私には恋人がいるから。恋人がいる人は、推しの熱愛にさほどショックは受けないだろう、そうタカを括っていた。それがここまで打撃を受けるとは。

恋人と、
「仕事でヤなことあったから、慰めて」
「どうした?お疲れ」

と慰めてもらった。もっと慰めろ。
熱愛報道の話はしなかった、する気にもならなかった。恋人の声を聞けば少しは楽になるかと思っていた。けれど、気休めにもならなかった。焼け石に水というか。でも話さないよりはマシだった。恋人がいるのに、推しの熱愛報道に打撃を受ける、という経験は初めてだった。ちょっと気になって、知人にアンケートをとってみた。

「パートナーがいても、推しの熱愛報道ってショック?」

1.ショック
2.まあショック
3.気にならん

みんな快く答えてくれた。ほとんどが、3の「気にならん」だった。
…マジか、強いねみんな。
2の「まあショック」もそれなりにいたのが、ちょっぴり救い。ただ、1の「ショック」と答えた人には、実はいまだに出会えていない。うそだ!比較的パートナーとの関係が良好な人たちにアンケートを取ったことが、関係しているのかも、ということに無理やりしておく。

とにかく、あなたが1の「ショック」に該当する場合は、ぜひコメント欄で教えてください。仲間を見つけた気がして嬉しくなれるので。
ただ「ちょっと気持ちがわかる気がする…!」と優しく寄り添ってくれる人もいた。あ、他の人も励ましてくれてるのは伝わってます、みんなありがとう!

その励ましをくれた人は、
「推しって、人間だけど人間じゃないというか、その人の世界観ごと推すところがあると思う」

とのこと。正直認めたくないけど(なんでや)その通りだと思った。認めたくないのには理由がある。私は推しを推すと共に、嫉妬しているからである。

嫉妬してる理由はいくつかある。そのうちの1つは、推しが歳下だということだ。これを言うのは、めちゃくちゃ大人気なくて恥ずかしい。けど、歳の近い、実力のある人が結果を残しているのを見るのは、とっても嫉妬する。その人が見えないところで、血反吐を吐くほどの努力をしているのは、分かっているはずなのに。同時に推しなので、その人の世界観や表現しているものに、強く惹かれてしまう。それがとてつもなく悔しい。

その推しに熱愛報道が出た。このことは、一体何を意味するのか。

推しが泥をすすって努力する姿を、近くで見守り、支えとなっている存在がいるということだ。それ自体は喜ばしいことだ。推しの孤独を和らげる存在が1つでも多ければ、推しは健やかに、これからも末長く、素晴らしい表現をし続けることができるだろう。けれどその存在が、具体的に〇〇さんだと分かってしまうと、途端に辛くなる。そのお相手に対しては、妬ましいとかはあまり思わない。お相手に対してというより、推し自体にショックを受けた。

私は推しを推すと共に、ライバル視しているのだ。

すさまじく努力ができること、それを形にできること、多大な評価を勝ち取っていること。そんな推しを、今まで推して、嫉妬してきた。その推しに「素敵なパートナーと、よりよい関係を築けている」という要素が加わったのだ。大大大打撃だ。ショックで倒れるのも無理はない。実際、物理的に布団にダイブした。

私は推しが大好きだし、かつライバル視している。
なんというか、「フラれた」と「負けた」のダブルパンチを食らった気分なのだ。わかってる、パートナーの有無を勝ち負けの項目に入れるなんて、ナンセンスも極まりない。でも悔しい。この気持ちも本当だ。自分の器の小ささに、心底うんざりする。

今回、こんな自分に対するガッカリな気持ちも大きかった。ちっぽけな自分を抱きしめて生きていくしかないのは知ってる。けれど、正直難しい。フラれて傷つかない人なんていない。
しかたない、傷ついたときは、とことん悲しむのが1番。この考え方は解決への近道ではないけれど、遠回りはしなくて済むだろう。

さて、私はこれからも、この人を推し続ける。悔しいけど。そして、その人を超えるまで、妬み続ける気がする。我ながら怖いな。
正直、「超えるんだ!」と思っているうちは、ずっと負けてるんだけど。勝ち負けなんか気にしなくなったとき、やっと「負け」では無くなるだけだと、大人になってきた私は、そういうことは知っている。

愛しき推しよ。

「負けないからな!」と今は吠えておく。でも、吠えなくなるまで待ってくれたら嬉しい。私が卑屈な気持ちを捨てられるまで、今後も力をください。

いつもありがとう。大好きだ!


私をめちゃくちゃ喜ばせたいと思ったら、サポートいただけるとその通りになります🌸