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遠距離恋愛の日常。

恋人が最近忙しくなってきた。「給料が増えるよりも、休みが多い方がいい」という共通認識を持つ私たちとしては、ちょっとした危機というか、関係性を保つ上で、がんばり時といえるだろう。

週二日の休みが週一になった恋人は、一時的とはいえ、バテ気味なのがLINEでも伝わってくる。

私「今日は中秋の名月だそうです」
恋人「こちらは全く見えん」

と余裕なく返される。これでは「月がきれいですね」と伝えられない。

ありがたいことに、九月は連休があるので、先方は二連休だが、久々に会う予定ができた。場所は京都。

「清水の舞台から飛び降りる気持ちで告白した」ことは恋人にも話してしまっている。二人で実際に舞台を見下ろすのは、どのような心持ちかしら。


恋人は田舎への長期出張中で、環境的に趣味も十分に楽しめず、休みの日はほぼ寝るだけらしい。
そちらまで遊びに行く案もあったのだが、観光場所には適さないとのことで、ひとまず京都に落ち着いた。

そこは観光には適さないとは言われたものの、書いていたら一度行ってみたくなったので、今度提案してみよう。
景色はいいけれど、車でないとアクセスが悪いし遠い。おうちの周りを散歩しようかな。


京都に話を戻すと、唯一の難点は人が多い、そして見るものが多くて歩きすぎてしまうところだと思う。

人力車の車夫のお兄さんに頼んで運んでもらってもいいのだが、慣れない人との会話は、疲れにつながる。タクシーならさておき、寡黙な車夫さんは少ない気がする。どこかにいないかな。ここにニーズ、ありますよ。

さて、今回は何を食べようか。前回は蕎麦にした。お三時にはケーキも。今度は和菓子を食べてもいいな。ただ清水寺となると食べ歩きも捨てがたい。
たぶん、座れるところで食べることになるとは思うけれど。


体力がないことはバレてはいるものの、恋人には黙っている。一万歩以上は歩くなという、ドクターならぬマザーズストップがかかっていることも。

まあ、適度に休みやすみ歩くつもりだが、気楽に過ごそうと思う。あと、カッコつけて恋人にお願いできていないこともあるので、それもする。

人間は、怠惰なもので、(もう大丈夫だ)とすぐに安心してしまう。反省というか、向上心のもとに、浅田悠介さんの「わたしは愛される実験をはじめた。」と「宇宙が終わるまでに恋したい」を見返す。

このシリーズではないが、もうすぐ三冊目「ラブスペル」の予約も開始される、楽しみ。

遠距離ということもあり、今も少しそうだが、恋人に久々に会うときは人見知りがでてしまっていた。

そういうときはこれらの本を、カンニングペーパーというか、本なのでもはや参考書だけど、会うまでの道中の電車の中などで、おさらいしていた。

まだお付き合いする前は、味のしないジュースを飲みながら、震える手でページをめくって、デートに挑んでいたのが懐かしい。

きちんと研がれていない包丁では何も切れない。勉強して、しっかり恋人と向き合おうと思った。

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