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〚備蓄の話〛

#1
備蓄のカギは、お金よりもスペース!?

はじめまして。都内編プロで、雇われ社長として働く久米です。
ここでは、主に災害への「備え」にまつわることを書いていく予定です。

防災との出会いは、約3年半前。KADOKAWAから発行されている「防災Walker」というムック本の制作でした。その後、縁あって防災関連の制作の仕事に携わるようになり、また自分自身が江東5区のデルタ地帯に暮らしていることもあってか、徐々に防災への意識が芽生えてきました(いるところです)。今年4月には、「災害備蓄管理士」という資格も取得しましたが、この資格については、改めて書く機会を設けたいと思います。


▶備蓄率は従業員規模に比例

ここで、「備蓄」に関するひとつのデータを紹介します。

東京商工会議所が会員企業向けに行った調査によると、従業員用の備蓄あり(3日分以上)と回答したのは、「飲料水」が全体の51.4%、「食料」が全体の49.1%、「災害用トイレ」が全体の38.5%、「毛布」が全体の62.5%という結果でした。

さらに、これを従業員規模別に見ていくと、規模が大きくなるほど備蓄率も高くなっていることがわかります。言い換えれば、当社のような小規模事業所は備蓄率が低いということ…。ちなみに、10~29人規模の事業所と300人以上規模の事業所との比較では、各項目で30%以上もの開きがありました!

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▶お金よりも備蓄スペースがない

さらに、「備蓄」に関してのデータをもうひとつ。

東京都千代田区が区内事業者向けに行った調査によると、水・食料・携帯トイレ備蓄の予定がないと答えた理由として、最も多かったのが「保管するスペースがない」(40%)でした。以降、「予算がない」(22%)、「コンビニなどですぐ手に入れられる」(19%)、「何を買っていいかわからない」(16%)と続きます。

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1位が「お金」よりも「スペース」の問題というのはちょっと意外でしたが、雇われ社長の身としては「お金がない…」「場所がない…」「時間がない…」というのは非常に共感できるところ。でも、それはそれ。災害はいつ起きるかわかりません! まずは、「備える」というアクションが大切です。

▶まずは防災セットに頼ってみる

「何を買っていいかわからない…」という回答もありましたが、何事も最初から完璧を目指そうとすると大変です。「東京都帰宅困難者条例」に記載されている備蓄品リストをすべてそろえようとすると、それなりの量になりますし、中規模以上の事業所となると、たしかに保管スペースに困るかもしれません。特に、飲料水は1人1日3Lを推奨されていて、それだけでも大変な量になります。だから、まずは防災セットに頼るのも全然アリだと思います。実際、私もそうしました。

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ということで、今回のまとめです。

●最初から完璧を目指さない
(⇒特に、飲料水!)
●便利なのはやっぱり防災セット
(⇒不要なものは省くのもアリ!)
●普段から利用しているサプライサービスを有効活用
(⇒コピー用紙の注文ついでに!)
●災害弱者のことも考慮
(⇒従業員にあわせて!)
●気持ちと懐に余裕があれば、「共助」の精神で少しだけ余分に備蓄
(⇒1人分だけでも、ぜひ!)

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