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無いものは無い。

今日は ”当たり前のことが当たり前ではなくなっていた” お話です。

コロナ禍で人々の生活様式が大きく変わり、リアル店舗の役割は今まで以上に重要かつ独自性が求められる時代になりました。小売業態の店舗は、商品を販売する以外に、生産者・販売者・消費者と情報が集まるコミュニケーションの場であることが重要です。

規模が大きくなればなるほど、店舗には厳格な販売計画があり、販売計画に基づいた商品を店頭に並べなければなりません。販売店が産地(生産者)と向き合うという事は思うほど容易ではありません。特に旬の農産物を品揃えして店頭に並べようとするとなおさらです。

旬の本当に良い物で、かつ特色ある農家の農産物を店頭に並べようとすると、販売側の覚悟が必要になってきます。

無いものは無い!

当たり前のことなのですが、厳格な販売計画がある小売店には意外と難しい覚悟なのです。つい先日もある作物が出荷直前で寒害の影響で出荷することができなくなりました。「無いものは無い!」のです。供給側と販売側とで別の商品アイデアや陳列方法を考え、来店されるお客様に楽しんでいただくという本来の目的を達成します。売上至上主義が行き過ぎてしまうと、こんな当たり前のことが、できなくなってしまうことに疑問を感じたのが2年前でした。

1.オンリーワンのコンセプトを持った店頭をつくる
2.特色のある生産者と協業する
3.無いものは無い!と腹をくくる
4.腹をくくったら、あとはアイデアでお客様に喜んでいただく

今はこのコンセプトに共感してくださる強力な販売店様がいてくれることで、生産者・販売者・消費者の三方が喜んでいただける売場をつくることができています。販売者が一番つよいというヒエラルキーができやすい業界ですが、生産者も販売者もパートナーであって、上下関係はありません。それぞれに役割があって、お互いに知恵を絞ってフラットな関係の中で消費者に喜んでいただく事を最優先にできる売場だけが、これからの世の中では残っていくのだろうと思います。


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