Smooz周辺の擁護に見るベンチャーのぬるま湯さ

言いたいことはこのツイートで言ったんですけれども、Smooz周辺のベンチャー界隈はこの期に及んでもSmoozあるいはそれを提供しているアスツール社を擁護しています。


取り巻きの擁護に見る、ベンチャー界隈のぬるま湯さ

実はベンチャー界隈では、このように明らかにやっちゃダメだろという行いに対して「賞賛する(あるいは慰める)」という発言が散見されます。例えば「チャレンジングで偉い」「貴重な失敗体験ですね」とかそういうのです。

私も「ベンチャー」規模のSaaSベンダーで働いていますが、こういうノリには違和感を覚えます。(正直にいうと「ダサい」し「寒い」し、「痛いなこいつら」と思っています)


ベンチャーという特性上、失敗が発生するのは必然です。未知のことに挑んでいる訳ですし、一定の不確かさが存在するからです。だから、「失敗を非難する」ような文化は企業ひいては業界全体の成長を妨げることになるのも理解します。

事実、私の会社でも「失敗を評価する」文化がありますし、マネージャー陣は失敗の許容度を高めるために「心理的安全性をどう確保するか」という講習を受けたりしています。


しかし、失敗は全てウェルカムというとそうではなく、倫理観と照らし合わせたときに「絶対にしてはいけない」ことも存在します。(倫理観という言葉が非常にファジーなので、「良いこと悪いこと」の線引は人や会社によるとは思いますが)

とはいえ、今回のSmoozのような「個人情報を引っこ抜いて自社の利益にする」というのは、どんなユルユルの倫理観に照らし合わせてもNGだと断言できます。

ベンチャー界隈でまだSmooz社を擁護している人は、「失敗を評価している」のではなく、「自分の倫理観の欠如を露呈している」そして、「ベンチャー界隈の評価を下げている(足を引っ張っている)」ことに気づくべきです。


これは擁護の中でも最低最悪のレベルですが、このように、周囲からの指摘に対して噛み付くような、恩を仇で返すような人間に堕ちないようにしたいですね。


https://amzn.to/3r9IFX8

ベンチャーに属する人は倫理について学んだ方が良いと思います。外部から指摘されて気づくのではなく、内発的かつ自律的に企業統治は行われるべき。これは少し難解ですが「良心」という不確かなものをどう取り扱うか教えてくれる良書です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?