「殺戮オランウータンの不在証明、及び怪異殺しの鉄則第一条」第三話
其の参 怪異殺しの鉄則第一条
「はー、簡単な事件……いや事故であったとは言え、やはりしっかり組み立てて説明するというのは、くたびれるものだね! どうだい桃瀬くん、これから打ち上げと行こうじゃないか。依頼料も入ることだし……あ、でも私は奢らないからね。捜査資料をきちんと読んでおかなかったバツだ、自腹を切りたまえ」
「……前々から思っていたんですが、師匠に対する依頼ってどこから来てるんですか?」
事件解決後の帰り道。僕の問いかけに、前を行く師匠は「ん~?」と返す。
「まあ、あ