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社史をつくる編集者

一般的な「編集者」は書籍や雑誌をつくるための企画や編集に携わる人であり、職業解説によれば…

雑誌や書籍などの本全体やページの一部を企画して編集する人のことを編集者という。基本的な編集作業はもちろん、企画の立案から、ライター、カメラマン、デザイナー、イラストレーター、モデルなどの手配、取材の手配、印刷や製本まですべてを担当する。その核になる編集作業は、ライターの書いた原稿や、写真素材、参考データ、挿絵、説明図などを、具体的に誌面の形にまとめていく、雑誌制作のディレクター的な役割を持つ。

端的に言ってしまえば「どんな本をつくるのかを考えて、指揮監督していく」のが編集者の役割になる。どんな本にするかというのは、どんな文章にするか、どんなデザインにするか、大きさ、ページ数…などとかなり細かいところまで設計していく必要がある。

実際のところは「なんでも屋」みたいな感じでしょうか。

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社史づくりでまず編集者が考えること。

社史の場合、どんな本をつくるかというよりも、どんな本がつくれるかが大きな問題になる。事実として証明できる資料がなければ文章をつくれない、写真がなければ見栄えが良くない…、話を聞くにも過去のひと…というように、会社としての資料や記録の有無が、最終的な仕上がりに大きく影響することになる。

何もなければ、何もないなりのつくり方しかできない。

一方で、予算や制作期間を踏まえて最適な道筋で進めていかなくてはならない。良くも悪くも、際限なく作業はできないので、つくれる範囲は限られてくる。また、既刊の社史がある場合、踏襲しなければならないこともある。当然ながら、歴史を残すのが会社という組織である以上、経営から財務、人事、広報…、会社組織の一般的な業務内容だけではなく、業種を問わず製品やサービスの最低限の専門的な知識も必要になってくる。

こうしたなかで、その会社らしいカタチにまとめていくのが、社史づくりの編集者。