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入山ひとみと清水良憲による『仕立て屋シットランテ』オープニング&エンディング曲の製作話

『仕立て屋シットランテ』

オープニング曲
「Tailor Blues」
作曲:入山ひとみ

エンディング曲
「仕立て屋シットランテのうた」
作詞・作曲・歌:清水良憲
編曲:入山ひとみ


こちらの2曲、異業種だからこそできる曲製作となったのではないかと思っております。

今回は、その製作の中で感じたことをメンバー入山ひとみと話しました。

とても面白い経験をさせてもらい、本当にありがたかったです。

製作話のあと最後に各々が、JAZZ演奏、パントマイムにおける「個人としての課題」を話しています。入山ひとみによるミニ音楽解説もあり。
そちらの部分は、恐縮ながら有料記事とさせていただきました。
専門的な話になることと、2人とも自分の課題を公の場で話すのは、ちょっと気恥ずかしい気持ちもありまして…

オマケで、エンディング曲「仕立て屋シットランテのうた」を聴くことができます。(手書きの歌詞付き)

ご興味ありましたら、読んでみてくださいませ。
有料部分は一度購入していただくと、その後何度でも見ることができます。

オープニング&エンディング曲の製作話の部分は、今まで通りどなたでも無料でお読みいただけます。
そちらだけでも読んでもらえたら嬉しいです。

入山さんとの曲作りの楽しさ、入山さんの音楽家としての凄さを感じてもらえたらと思っております。

(シットランテ 清水良憲)

ー3月某日 LINEにて製作話スタートー

清水:
最初、オープニング曲は「11PM(※1)のテーマ曲みたいなのを作ってほしい」と自分がお願いしたんですよね。

これが、そのテーマ曲。

入山:
そうそう。だから、テンポ早めのマイナーブルースに即決定しました。問題はメロディーだったんだけど、結構楽しんで作れたよ。
よく聴いたら、マイルス(※2)のブルース曲に少し似てたけどね。

清水:
初めて出来上がったオープニング曲を聞いたとき、60年代のイタリア映画『黄金の七人』(※3)のテーマ曲のサバダバスキャット系の雰囲気もあるなぁと。

入山:
へ〜知らん!ていうか、しみこ(清水良憲のこと 以下省略)物知りだなぁ。

清水:
聴いてみたら、一度は耳にしたことのある曲だと思いますよ。

ちなみに、テーマ曲の作曲は「アルマンド・トロヴァヨーリ」というイタリアの作曲家で、200作を超える映画音楽を手がけているジャズ奏者です。
一時期、この人の手がけたサントラにハマってました。

入山:
あ〜、冒頭のとこ有名だよね!いやーこれはかっこいい〜。
いつも知ってるもののセンスが良いなぁと思うよ。古い年代の作品とかよく知ってるし、さすがだわ〜。

清水:
ありがとうございます。 笑

作ってもらったオープニング曲、洗練されてオシャレなんだけど、どこか抜け感があって素敵でした!

入山:
実は、自分にとっての「JAZZ演奏における課題」が盛り込まれていて。
多分その抜け感に聴こえるのは、そういう音がシレッと紛れ込んでるからかと。

清水:
エセ サバダバスキャット的なものを入れたら、また雰囲気が変わって面白くなりそうだな〜なんて思ってます。

入山:
そうなんだよね。ほんとは入れようかと思ったんだけど、あまりに似過ぎても…と思って。その代わり、最後に「DAH!」みたいなスキャットvoiceの音を入れました。

清水:
そんなvoice音が入っていたんですね。全然気付いてなかった…。後でよく聴いてみます!

(※1)11PM
日本テレビと読売テレビの制作で、1965年11月8日〜1990年3月30日まで約24年半にわたって放送されていた深夜番組
(※2 )マイルス
マイルス・デイヴィス
アメリカ出身のジャズトランペット奏者、作曲家、編曲家
日本には彼を「モダン・ジャズの帝王」と呼ぶジャズファンやジャズ評論家もいる
いわゆるジャズの巨人の一人
(※3)『黄金の7人』
1965年のイタリアの犯罪コメディ映画
日本では『ルパン三世』の元ネタになったとされている

清水:
エンディング曲は、最初に「仕立て屋シットランテ〜♪」のメロディがでてきて、そこに持っていくにはどうしたらいいか考えながら作っていきました。
曲作りはいつも、お風呂の中かお布団の中です。

入山:
どこぞの自称シンガーソングライターか!笑

清水:
「ふーふふ〜ん♪」とメロディが浮かぶこともあるけれど、今回は「作るぞ!」と気合いを入れて、お風呂に入って作ったんですよ。

入山:
でも確かに、お風呂入ってるとアイデアでるよねぇ。

清水:
無事に曲ができて、歌詞も決まって、デモを録音しようとしたんですけど。
何度歌っても、作った音程と微妙に音がズレて困りました。どう頑張っても狙った音が出せない。なぜなら音痴だから、、、

入山:
いいんだよ〜。ある程度の音程はこっちで直せるから。気にせずそのまま送ってよ。

清水:
そう言ってくれるので、もう無理だとあきらめて「ズレてるけど、なんとかお願いしますー」って丸投げしました。
そうしたら、ズレてた音を活かし、いい感じの味にアレンジして曲を仕上げてくれて。

入山:
コード付けるのは迷ったよ。最後のフレーズで直前までの世界からいきなり調が変わる感じのメロディーだったからね。

清水:
そうなんですか?自分で作っておいて、全然分からない。

「音楽知識ゼロの素人が鼻歌で作った曲が、Jazz violinistの手にかかるとこんな風に変身するなんて!!」と、すごく感動しました。

入山:
恐縮です…もっと素敵に作れるように勉強すんねん。楽しみ〜!

清水:
では、自称シンガーソングライターとして鼻歌交じりの曲をたくさん作って送りつけますね。これからも仕立ててください。楽しみ〜!


ちなみに、なんですが…

さっきオープニング曲の話のとき出てきた、入山さんの「JAZZ演奏における課題」ってなんですか?
自分が聞いて理解できるか分からないけれど、聞いてみたいです。

入山:
具体的に自分の課題を話すのって、何だか恥ずかしいなぁ。笑

清水:
確かに。笑

じゃあ、まずこちらから話します!

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