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'21年度前期 授業の反省 (6) 授業形態に関するアンケート結果

今学期私が担当した6クラスで授業(講義・ディスカッション)の形態に関するアンケートをとりました。その集計結果を掲載します。

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教員が一方的に話す講義に関しては,ビデオによるオンデマンド講義が57%と一番支持を集めました。これは今学期私の授業で採用した方式なので,それが良かったという人が多かったとも受け取れます。

2番目がZoomによるオンライン(ライブ)講義で,これは私の授業ではZoomミーティングという形で授業時間の最初の30分程度行っていたものですが,これも悪くはなかったと言えそうです。

今学期はハイフレックス型の授業を行いましたので,隔週で教室での対面講義を受けることができたのですが,これについては6%と支持者が少なかったです。これは,実際に毎回の授業で教室に来て受講した学生が履修者全体の1/4以下であったこと(本来は履修者の半数が受講)からも,対面受講希望者が少なかったことは不思議ではありません。

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受講者間のディスカッションに関しては,ブログ(掲示板)でのコメントの付け合いが54%と最も支持を集めました。これも,実際今学期の授業で採用した方式です。それ以外では,教室での対面ディスカッションとZoomでもブレイクアウトルーム(音声のみ)がともに16%となりました。よく行われるZoomでのビデオ・音声ありのブレイクアウトルームは8%と支持者は少数でした。コロナ禍のもとで対面でのディスカッションが難しい場合にリアルタイムのディスカッションを行うには,ビデオ・音声ありのブレイクアウトルームが有望な方法だと思っていましたが,これは学生があまり好まない方法だということが改めて確認できました。私は,昨年度前期にブレイクアウトルームを使ったディスカッションを行う授業を担当したことがあるのですが,その時の経験でも全員がビデオをオフにしている班がしばしばあり,またそのような班ではすぐに議論が終わってしまって,与えられた時間の多くを誰も発言せずに過ごすという例も見てきました。顔見知りではないような人が集まって受講する科目の場合,顔を出してオンラインで議論するのはかなり難しいと感じています。そのため,昨年度からディスカッションはブログ(掲示板)を用いて行ってきたわけです。そしてそれは,かなりうまく行き,また学生からも支持されているようです。

しかし,リアルタイムでのディスカッションをしたいという学生の声も聴かれることから,何とかZoomのブレイクアウトルームを使い,しかもこれまで経験したような失敗を避ける方法はないかと考え続けています。そこで最近知った方法が,アバターを使ってビデオ会議を行うというものです。アバターとは,自分の分身となるようなキャラクターのことで,人間や動物の姿をとることができます。自分に似たキャラクターを作ることも,全く見た目が異なるキャラクターを作ることも可能です。授業という真面目な議論の場で,そうしたアバター同士のディスカッションがうまくいくのかどうか全く未知数ではありますが,ともかく学生の意向を聞いてみました。

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アバターを使うと参加しやすくなると思いますかという質問に,「そう思う」という回答が41%と一番多かったです。ただ,「そうは思わないと」「どちらとも言えない」がそれぞれ30%程度あり,必ずしもアバター導入賛成派が多数を占めているわけではありません。これは当然のことだと思います。今後もし導入するにしても,少しずつ実験的に始める必要があると思います。

もし,VR空間でのアバターによるディスカッションがうまく行くようになれば,完全オンライン授業でも対面授業とほぼ同じような授業ができる可能性があります。物を扱うような理工系の学問だと現実空間での授業は不可欠でしょうが,私が専門としている人文社会系の学問では完全オンラインでもかなりのことができ,大学に行く必要というものがかなり縮小されていくように思います。このようなことは,大分先の話だと思ってきましたが,かなり手の届くところまで来ているように思い始めています。