真実かステレオタイプか フェミニストは『女帝』をどう読んだか
『女帝 小池百合子』(以下、『女帝』)を読んで、私は非常に混乱した。小池の非情で非倫理的な言動をいくつも見せられたにもかかわらず、小池が嫌いになれなかったからである。
小池が作り上げた魅力的な「嘘」の数々
『女帝』は、小池が作り上げ、権力の座に駆け上がるために利用してきた物語が虚構であることを、緻密な取材で明らかにする本だ。同書で紹介される、小池がついてきた嘘をいくつか見てみよう。
「カイロ大学を卒業した初めての日本人女性」という経歴を売りに小池はマスコミ業