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うつ病になったときのこと148

時は来ました。

引越業者が荷物を次々と出していきます。
午後3時から始まった作業も既に佳境です。

私は徐々に生活感のなくなっていく官舎の部屋の片隅でその風景を一人眺めていました。

荷だしも終わったころにはすでに外は暗闇でした。

私は空っぽになった部屋のブレーカーを落とし、鍵を返しに管理人のいる集会所に向かいました。

すると、急に雨が降ってきました。
引越先には明日の飛行機で移動する予定だったのでホテルを予約していました。

タクシーを捕まえようと、電話をしても雨の影響か待ち時間が一時間との返事ばかり。

体が芯から冷えて待つ気力も失せていたので私はホテルに向かって、鉛のように重い体を動かしはじめました。

つづく

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