お金の発行のカラクリ 6

民間銀行での信用創造は述べた。大事なことは・・・
「誰かの借り入れ」が「貨幣の創出」を行うということである。

これが非常に重要な「事実」なのである。
お金は紙幣を刷ってできるものではないということである。

前回は市中銀行の例を挙げて説明したが、国家の財政を担う日銀ではどうであろうか。

結論から言ってしまうと、同じですよ。ということである。
市中銀行の持つ「国債」を日銀が買い取るとき(これは借り入れを引き受けるということである)、その代金として市中銀行の持つ日銀当座預金に日銀は「代金を書き込む」だけであるという事実。どこかからお金を持ってくるわけでなく、日本円を誰かから借り入れるわけでもない。日銀に原資は一切不要なのである。

ただ!日銀当座預金に書き込むだけ、である。

これはすなわち「日本円の発行」行為と等しいものであり、したがって導き出される答えは、「国債の買取 = 日本円の発行」となる。
紙幣の印刷は、物理的紙幣の発行であるがこれは実質的な貨幣発行とは言えない。「国債の買取 = 日本円の発行」こそが貨幣発行の事実上のプロセスであることがわかる。

次に導き出される解としては、すなわち「充分な国債発行」が「充分な貨幣発行」につながるという事実である。

そうなると、貨幣流通の少ないデフレ期にすべき政策は「国債の大量発行」つまり財政出動であることにつながるのである。

続く


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