お金の発行のカラクリ3

お金が債務と債権の記録であるとした場合、原則的に、あるところに債権記録が発生する場合、それと同時に必ず債務記録が発生することになる。簿記的に言えば借方と貸方は必ず同時に発生するということである。
バランスシートでは貸方と借方が一致するのはそのためである。

さらに、世間ではお金を使うとこの世から消えてなくなる・・と潜在的に考えてしまう人が多い。お金は使っても、反対側に受け取る人がおり、消えてなくなることはない。自分の手元から去っていくだけである。その代わり、対価としてモノやサービスを自分が受け取ることになるのである。

上記を踏まえたうえで、ではでは一体お金とはどこから生まれてくるものなのかということを考えてみる。
我々が「お金を得る」ときのパターンは次のとおりである。

 1 誰かからお金をもらう(とる)。
 2 誰かからお金を借りる。

この2パターンのみである。
1のパターンでは、給料・モノやサービスの売却・宝くじの当選・お金を拾った・あるいは盗んだなどにより他者のお金を減少させ、自分のお金を増加させる状態を指す。
2のパターンでは、銀行、親兄弟、サラ金などからお金を借りることにより自分のお金を増加させる状態を指す。但し、返還義務が発生する。

1のパターンではお金の総額に変化は起きない。単に流通しただけだからである。
2のパターンではどうか。親兄弟、サラ金は自分の持っているお金を貸してくれるのでこれも1と同じくお金の総額に変化は起きない。しかし、ここに例外がいる。
銀行(預金システムのある金融機関)である。

では銀行はどうやってお金を貸すのか・・次回に続く。

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