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救えないものはありますか?

お皿を割って煩わしい片付けとお気に入りの喪失に嘆く夜。

友達が誰かに向けてついた言葉を勝手に拾って反芻し、何度もダメージを受ける夜。

頭がぐるぐると目まぐるしく何も理解出来ないのに焦燥感だけはやけにこびり付いている夜。

数秒前まで楽しかったのに刹那に感じだ希死念慮に追いかけられ続ける夜。


私の人生にはこういう、夜が沢山あります。

どれもとても自分から望んで出会う夜では無い。
はなれたくても結び付けられ隣にいる夜。
こういうものを私は「すくえない」と言っています。

ふたつ意味があって
自分を救い出せないという意味。
掬いあげようが無い実態のない負の感情という意味。この2つ。

別に名前があったからって何かある訳でもないので多分私もいつか忘れちゃうんですけどね。


そういう「すくえない」に、私は持病を発見してからよく出会うようになりました。

医療的に説明されるならきっと、それは鬱なんだと思います。鬱感。

私の持病の主なる病気は鬱ではなく統合失調症なのですが。
かれこれ4年の仲になります。

完治、というものが無いので一生隣をついてくるものです。


今ではもうあまり遭遇しないものの、
以前は幻聴などにも悩まされていたので、とても持病のことを好きにはなれませんでした。

病気を知った私は、確実に弱くなりました。

張り詰めていた糸がプツンと切れたかのように動けなくなり、喋れなくなり、眠れなくなりました。

数日前まで、学校に行き、バイトへ向かい、帰って課題や趣味にてんてこ舞いの日々が、大きく変わりました。

ほぼ寝たきりの私に、「すくえない」は沢山寄り付いてきました。

薬を飲んでも飲んでも離れてくれない「すくえない」に、私は疲れ切っていました。元からあった、消えてしまいたい、死んでしまいたい、存在することが苦しいという感情で潰れてしまいました。

お医者さんに、入院を勧められました。

母はとても受け入れられず、夜涙を流していたのを覚えています。

でもわたしはどちらかと言うと、希望が刺したような心持ちでいました。


とにかく私は刺激から逃げたかった。
刺激をひとつでも少なくして、それなら生きれるかもしれないと、明るくなれました。


後日、私は入院をしました。


朝にはつく蛍光灯、運ばれてくる食事、
圧をかけず、柔らかく話してくれる人達。

私はここで大きく回復しました。
笑うこともできるようになりました。

あの入院がなかったら私は今どうなってたんだろうな。



話が逸れましたね。

まぁとにかく、「すくえない」はその時から私に話しかけます。

無視をするにも忘れられず、
自傷や煙草、逃亡などにも手を出しました。


それでもずっといます。

ずーっとずっと、私の隣にいます。


あなたには「すくえない」ものはありますか?

すくえないとき、生きる選択をすることって本当に本当に難しいと思います。

そういうときに、逃げれる道をひとつでも多く増やしてください。

自傷も、煙草も、いいとおもいます。
しよう!とはいいませんが、止めるものでもないかと。

あと、私を使ってください。

どうしてもしんどい時、DMでも、リプでも、なんでもいいので。
待ってます。いっしょに、「すくえない」をわけあえたらな。

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