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ブラック企業の謎の後遺症③

続きです。↓


その日はおそらく
今日のように体調が悪くなる前触れのような
ものがあったのでしょう。

ですが
その時はまだその体のサインを
キャッチするほどの経験もなく
またそれを無視すると
後々どういうことになるのかを
考えることもなく
その不調をずっとスルーして
上司が私を追い込むように
私も私自身を追い込んでいました。

いやむしろその時は
本当に具合悪くなってくれた方が
この数字のプレッシャーからも解放される

そんな気持ちで自分を追い込んで
行った気がします。

それって半分自殺する人のマインドに
なりつつありますよね。

ある種の自傷行為のようなものです。

そしてそれがピークに達し
息苦しくさから過呼吸になりました。
毎日泣いてると言いましたが
それを超えるほどのネガティブパワーの爆発でした。

そして何も考えられなくなり
全身の力が抜けて
私はトイレで寝そべっていました。
血の気が引いて
手足が痺れて
私はぼーっと天井を眺めていました。

トイレの床が汚いとか
そんなことはもうどうでもよく
もはや体が動きもしないので
そのままトイレにやってきた
他の社員さんに発見されました。

そのあと別室で少し休んでいたので
さすがに
「早退したら?」
と打診され早退することにするも
今度はひどい目眩で
歩くことが出来ず
やっとの思いで3回ほどトイレに行って
吐きました。

そうしているうちに
定時を迎えて
帰れない私を他の社員の車に乗せて
夜間病院に連れて行こうという話になりました。

ただ3回目の嘔吐後
私の体調は徐々に回復し
夜間病院に着く頃にはだいぶ良くなっていました。

一応症状を伝えて
目眩の薬を出されるも
はっきりとしたことは言われず
その割に高い診察料を取られ
待ち時間も長かったので

もう夜間病院には行きたくないなと
思いました。

それから10年以上経ち
何度か同じ症状に見舞われるも
段々と予兆がわかったり
対処の仕方がわかったりしてきた中で
少しずつ症状も軽減してきました。

嘔吐するに至ったのも
おそらくこの一回だけだったような気がします。

最近では
「すぐ病名や障がい名をつけたがる」
みたいな論調で語る人もいますが

発熱などわかりやすい共通認識のある
症状ではないものに関しては
周りに理解してもらえないというストレスで
より症状を悪化させてしまうものです。

その負担が軽減されるのなら
私は別に名前がついてもいいんじゃないか
と思うのです。
悪用する人も確かにいるんでしょうけど。

私自身はこの
自律神経失調症なのか
パニック発作なのか
PMSなのか
それとも悪霊の憑依なのか
よくわからないこの症状について
名前はなくとも理解してくれている人が
いるだけでかなり落ち着いてきました。

私がそんな後遺症の残るブラック企業に
勤めてしまったことは
人によっては間違いだったと
言われてしまうかもしれません。

ただこの症状に悩まされたからこそ
いろんなことを勉強したし考えたし
人の痛みがわかる人間になりました。

なのでみんなには
ちょっとだけ迷惑をかけているかも
しれませんが
私自身は今も後悔はしていません。

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