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女であることが怖い時

ふとした時、自分が女であることがたまらなく怖くなる時がある。

例えば、いつか妊娠し、このお腹が膨らむことを想像すると、

たまらなく怖いし、逃げ出したくなる気持ちになる。

世の中の妊婦さんを見ても気持ち悪いとか怖いとか、そんな感情一切抱かないのに、自分の体の変化を想像すると、たまらなく怖い。


小学校中学年のとある日、私はスカートを履かなくなった。

それまでは髪を結んだり、スカートやワンピースを着てそれなりにおしゃれを楽しんでいたのに。

何がきっかけかはもう覚えていないが、髪をバッサリ切り、ズボンしか履かなくなり、言葉遣いもぶっきらぼうになってしまった。

その当時放送されていた金八先生シリーズでは、ちょうど上戸彩さんが性同一性障害の役を演じていた頃で、

それを見た私は、自分はこの子と同じなのでは?と一瞬思い、同時期に親にもそのような心配をされていた。

そんな心配も束の間、中学にあがり強制的に制服というスカートを履かざるを得ないタイミングと、好きな男の子ができたことであっさりスカートを履き始めることになるのだが(笑)

でも、心のどこかで「スカートを履く自分、気持ち悪い」という感覚がまだ残っていた。



そんな中生理が始まり、否応なく女であることを自覚させられた。


保健体育で性について学んでいく中、なんで女ばかりがこんな心身ともに負担を強いられなければならないんだろうという気持ちになって、もやもやとしていた時期もあった。

成人し、男性とお付き合いするようになってからは、自分の中の良くも悪くも女らしい部分が見え隠れして気持ち悪くなった。


女であることがめんどくさい、怖い、いっそ男になりたい


という思いと、


女であるからこそ、夫に可愛がってもらえて幸せなのだという気持ちと。


こんなギャップに少し苦しみながらここまできた。

学生時代から親に彼氏のことなんて相談できなかった私が、

夫からのプロポーズ後割とすぐ思ったことは、

「親になんて報告すればいいんだろ」だった。

その当時住んでいた場所から実家までは電車で4時間の距離。

まあまあ遠いので、実家を離れてからは、年末年始とお盆くらいにしか今まで帰省したことがなかった。

プロポーズは11月。年末年始まで待つか、その前に報告するか、とても迷ったが、もやもやしたまま年末を迎えたくないので、

「話したいことがある」

とだけ母親にLINEし、すぐに帰省した。

大袈裟ではなく人生で一番緊張した。LINEしてから帰省するまでの数日間は気が気でなかった。


なんでそのくらいで?と思う人もいるかもしれない。でも、

自分の中の「女の部分」を親に感じとられるのにものすごく抵抗があった。

「11月に帰ってきたってことは、何かあったんだよね?」

と親から切り出してくれたことで、なんとか報告を終えた。



そんな感じで親へのプロポーズ報告は自分の中での人生一大事だったので、

妊娠報告なんて自分の中の「女」の部分があからさまになってしまう気恥ずかしさでどうにかなってしまいそう。


世の中の女の子たちはどうして抵抗がないの?と思ってしまう。

自分のお腹が膨らんでいくことが、

ママと呼ばれることが、

子を産み親になることが、

たまらなく怖いし、不安だし、恥ずかしいと思ってしまう。

妊娠報告をしたら、きっと両親は喜んでくれる。

でも、「母親」になる姿を見られたくないという、

この気持ち、なんなんだろう・・・といまだに整理がつかないでいる。


きっと、自分の中ではずっと両親の「子供」でいたくて、甘えていたくて、

自分が子の親になれば、その関係が崩れてしまう「かもしれない」のが怖いのかもしれない。


なんとなく、子を産むことで自分だけの人生のストーリーが終わってしまう感覚になって怖いというのもある。


結局まだまだ子供なんだろうな、と思うけど、妊娠したら何か気持ちの変化があるのだろうか。


出産後この記事を見た自分が、「ああ、そういう時もあったな」と笑える日が来といいな、と思う。




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