プリフロップレンジを動かすことについて

 アミューズで打っていると、なんだかんだでやっぱり緩い。タイトに打っている人でも何かの拍子に緩くなってしまうことがあり、全体としてみるとレンジは脆弱になっていると思う。まあアミューズだし、ということにはなるけれど、おそらくそういうヒトは海外のオンレートライブでも、どこかのタイミングで同じことをするだろうと思う。patientはポーカーというゲームの重要な要素の一つである気がしていて、どのようにpatientであるかということが試されると思う。「アミューズだから」「ローレートだから」と言って緩く打つような人が、高いレートでお金がかかっている場合にバランスのとれたプレイができるかというと結構難しいと思う。まあ実際にはそういう人はいくらでもいると思うけれど、アクションだけでなくpatientであることを要求されることに慣れるということはポーカーの大事な練習であると思う。

 その上で、プリフロップレンジをアジャストするエクスプロイトがある。

https://note.com/kita_owl/n/na7d336d5ebcb

 確かに理論的には最適なエクスプロイトにはプリフロップレンジのアジャストが含まれると思うけど、なかなか難しい。上の記事内で語られているように、検証の仮定を少し帰るだけでアジャストの仕方が大きく変わる。ポストフロップで十分に搾取できるのであればどんなハンドでも参加することが利益的になるであろうし、実際にアミューズではそのような致命的なリークを抱えるプレーヤーとの対戦も多くなるとは思う。一方で、ポストフロップで搾取的な戦略をとるより自身のプリフロップレンジを動かすことのほうが難しく感じる。それは以前にも書いたようにプリフロップアクションは自身のそのゲームにおける土台・出発点であり、心地よくプレーするために普段のレンジで打つことが有効になってくるからだと思う。実際に、たとえばルースなプレーヤーに対してはこちらの強固なレンジで対抗することが容易であるが、このようなプレーヤーに対してプリフロップレンジを広げた場合にはレンジの優位性は低下する。低下はするもののそれでも優位であるだろうが、それでも一定の優位性のもとに、ポストフロップもアジャストしてプレーすることになるのだろう。しかし実際にどの程度アジャストすべきかを正確に見積もることはかなり難しく感じ、そのようにプリフロップレンジを動かすよりは、タイトなレンジを維持し、大きなレンジの優位性をもとに搾取的な戦略を取るほうがシンプルで人間にはやりやすく感じてしまう。さらに言えば、ライブポーカーでどのようなリークがあるかを一定以上のレベルの相手に少ないハンド数で看破することは結構難しいと思う。
 ということで、プリフロップレンジを動かすエクスプロイトは、基本的には均衡的なプレーや、大きな優位性をもとにしたエクスプロイトが十分にできてから試してみようと思う。(とはいえ大きなリークがある相手に対しては若干のアジャストはしていく)
 (追記)ただし、比較的やりやすいプリフロップのアジャストの方法として、ポジションに対する意識が低い相手に対して相手のポジションをよりレイトと想定してアクションを行う、ということがある。この方法であればポストフロップ以降もアクションが選択しやすくなる。たとえばそれまでのゲームでA5o-A7oとかJToとかをアーリーから頻繁にオープンすることが観測された相手がアーリーポジションでオープンしてきた場合のBBディフェンスは、相手のポジションをCO~BTNあたりに想定し、99で3betを入れたり、Q2-Q3sあたりでコールしたりする、ということをし、ポストフロップも対レイトポジション相手の均衡を基準にしてプレイする。

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