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【リバース1999】第1~2章までのストーリー解説&考察

今回の動画では序章から第2章までのストーリーの重要な点を掻い摘んで考察を加えて解説していきたいと思います。




【序章:ディス イズ トゥモロー】

物語は1996年のロンドンから始まります。
海上より違法放送を行っていたレグルスは、彼女を“情報登録”しようとしてきたパブロフ財団の人員を敵だと勘違いして拘束してしまいます。
しかしながら真の敵であるマヌス・ヴェンテッタがレグルスが持つ”特別な石”を奪いに彼女の船を襲撃しにきました。


現地にいたソネットは、タイムキーパーでありストームに耐性があるヴェルティに支援要請を出しロンドンに召喚します。


ヴェルティとソネットはマヌス・ヴェンテッタに襲われていたレグルスを救出しますが、レグルスは違法放送を行っていたため行政への報告を恐れ、財団の”情報登録”を拒否し逃走しました。
しかしながら直ぐ様ソネットに見つかり捕縛されかけましたが、ヴェルティは財団の意思とは別に自らの計画のためレグルスを逃しました。
再度逃走を図ろうとしたレグルスでしたがヴェルティに見つかり、彼女から”ストームを一緒に体験してほしい”とお願いされます。
外に出ると街は”その時代の文化を象徴したような風景”に変化し、雨が天へと上っていきます。
異様な光景に唖然としていたレグルスはヴェルティのスーツケースに押し込まれ、時代が逆行していく様を見るのでした。
ストームが止むと1966年のロンドンにいたはずの彼女たちは、1929年のアメリカ、イリノイ州シカゴへと飛ばされておりました。


序章の重要な点をピックアップ


・レグルスが持っていた例のモノとは不老不死の薬であるエリクサの素材となるアンチモンレグルスだと思われる。
ヴェンデッタがレグルスを追っていた理由はこの石を奪うためだったが、逃走している最中に石は無くしてしまう。
・財団がレグルスに接触しにきた理由は、『神秘学者の情報登録』をしに来ただけで、ストームが来ているのに関わらずレグルスを保護しようとはしなかった。
・ストームによる街の風景が変わる怪奇現象は普通の人間には認識する事ができず、神秘学者にしか認知することが出来ない。
・世界は1999年の12/31から時間の逆行(ストーム)が始まり、ヴェルティはレグルスと出会うまで、数回のリバースを経験している。
・ヴェルティが持っているスーツケースは過去の物体はストームの影響を受けず保管することは可能だが、人類は不可。しかしながら神秘学者なら可能。
・人類と神秘学家は別の人種


【第1章:我らの時代】


ではここからは【第1章:我らの時代】についてあらすじを説明していきます。

ストームが過ぎた後、ヴェルティはストームのことや自分が1999年に見た母親を追っている事をレグルスに説明します。


その後APPleと二人で外に出てスーツケースを移動させていると、ケース内にいたはずのレグルスの姿が見当たらず、彼女を探している時に見つけた”糸車”を通じてソネットを召喚します。


いきなりの召喚に戸惑っていたソネットでしたが、レディZから”ヴェルティはレグルスと一緒にいる”と事前に教えられていたようで、元よりソネットはレグルスを財団へ連れて行く予定だった事を話します。
財団への情報登録を了承したレグルスはラプラス研究所へ行く事になり、ソネット達は任務に当たることになります。
財団からの指示では”2/14に起こる虐殺を阻止し7人の神秘学者を保護”するよう要請されますが、ヴェルティは普段の任務内容と異なっていたり、またカプセルに”みかんの匂い”が付いていることを疑問に思います。


ちなみにこの事件は実際の世界で起こっていた事象で『聖バレンタインデーの虐殺』というマフィア同士の抗争によって”7人の死者”が出た事件が存在しています。
そして実際の事象とは”やや異なり”、マヌス・ヴェンテッタの手先のシュナイダーによって”7人の人類”が殺され、本来の被害者である”7人の神秘学者”を拉致されてしまいます。
そしてシュナイダーは去り際にとある契約書をヴェルティに渡し、ザ・ウォールデンというバーへ誘います。


一方、この頃ザ・ウォールデンのオーナであるミュオソティスがある人物と会話しておりました。
なにやら禁酒法の対策として”口に含まれるまで酒にならないポーション”を制作していたようなのですが、もしかすると会話の相手はサザビーの親かもしれません。そもそもサザビー嬢がバーに呼ばれたのは親とミュオソティスに繋がりがあったからで、ミュオソティスはサザビー嬢を組織に向かい入れるつもりだったのかもしれません。
彼の手元にある招待リストらしきものにはドルーヴィス、サザビー、シュナイダーの名前が書いていますがシュナイダーだけ訂正線が引かれていたのは、シュナイダーが組織を裏切る事を元からわかっていたからで、だからこそ姉を換金していたのだと思われます。

ザ・ウォールデンへと向かっていたヴェルティ一行は魔精が大量に発生した森で足止めを喰らいますが、ソネットが機転を利かしてヴェルティとアップルと別れ敵を揺動することにしました。
そしてヴェルティ達はドルーヴィスと出会い、彼女からバーへの招待状をもらいます。

バーでは『ストーム会』という催しが開かれており、ミュオソティスの企てによってシュナイダーとヴェルティは決闘させられます。
この時シュナイダーの口から、”ストームから逃れるために財団の元へ助けを求めに行ったにも関わらず断られた”ことを明かされます。

この件については”しゃがれ声のおじさん”の小話で一部始終が語られており、シュナイダーがストームから逃れるため財団に救助を求めたに行った際断られて打ちひしがれていると、偶然にも財団支部に居合わせたソネットが落としてしまったミッションカプセルをシュナイダーが盗み読んでいたようです(または文章をすり替えていたかも?)
だからこそシュナイダーがヴェルティ達よりも早く神秘学者を奪取する事ができたようです。

決闘はシュナイダーの優勢により幕を閉めようとしましたが、間一髪のところでソネット達がヴェルティを救出しに来ます。
決闘は中断となったが、ミュオソティスがストームの存在を公表したことでバーは混乱状態となり、逃れるためにヴェルティ達はダンジョンのような敷地へと突破口を開きます。

その際、ドサクサに紛れて監禁されていた姉を救出していたシュナイダーと再度出くわすものの、追ってきたドルーヴィスを食い止めるためシュナイダーとヴェルティは共闘するが彼女に捕まってしまいます。

第1章の重要な点をピックアップ

・ヴェルティは1999年の最初のストームが発生した際、実験台に縛られた母親を見た記憶があり、その真実を追い求めている。
┗母親が最初のストーム発生のトリガーになっているかも?
・ヴェルティをはじめ財団の人間たちは1999年に起こった事について記憶が曖昧になっている。
・ミュオソティスが禁酒法の対策として開発したポーションだが、会話の内容からしてサザビー嬢の親が関与しているかもしれない。
・シュナイダーはストームから家族を守るため財団への救助を求めたが、断られていた。(4章に於いて議論の重要な争点となる)
・Xによると『ストーム』は太古時代に存在した『オリジンバタフライ』が起因であると説明される。
・ストームは技術的進歩や戦争などその時代の象徴する事象がトリガーとなっており、おそらくマヌス・ヴェンテッタはタイムパラドックスを引き起こしてストームの発生を早めていると思われる。

【第2章:夜はやさし】

ドルーヴィスに捕まったヴェルティとシュナイダーは、マヌス・ヴェンテッタのリーダーであるアルカナと対面することになります。
ヴェルティはそこで3つの質問をアルカナから出題されます。

アルカナは財団がストームを作り出した理由をヴェルティに問いますが、突飛な質問にヴェルティは答えるすべもありませんでした。
アルカナが言っていることがもし本当だとするならストームの起因となったオリジンバタフライを作ったのが財団である可能性が出てきます。

次の質問では人体実験をやっているかと問われた際、ヴェルティは財団がストームの耐性のある子供を探しており、それが自分であると説明します。

最後の質問では神秘学者の扱いが人道的ではないことに対してヴェルティは同意しました。
この時アルカナが”神秘学者はこの世界の法則に見捨てられた存在”だと言ってましたが、この心情こそがマヌス・ヴェンテッタの思想の根源であるように思えます。

質問を終えた後、ヴェルティが組織に加入すると言ったにも関わらず、アルカナは裏切り者のシュナイダーを抹殺するように命令します。
拒むヴェルティでしたがアルカナの神秘術によって幻覚を見てしまい、シュナイダーを攻撃してしまいます。

争いの末、ヴェルティはシュナイダーの左胸を撃ち抜いてしまいます。
しかしこれはドルーヴィスに捕まる前にシュナイダーがもしもの時を考えた計画でした。
シュナイダーは右心症という心臓の位置が右に寄っているという稀な症状だったため、即死を免れ死を偽装することが出来ました。

ヴェルティは保管所にいた瀕死のシュナイダーと再開し、そしてヴェルティの説得の甲斐あってドルーヴィスが協力者になってくれました。

一方、街の様子は『ストームの前兆』により、紙幣や金塊が食べ物として見えるようになってしまう症状が発生し、イリノイ州を中心に時間の経過とともに症状の範囲が広まっているようです。
サザビー達はストームの『幻覚作用』を『幻覚剤』を用いて打ち消そうと画策します。

そんな矢先、ヴェルティの命令を受けたベンデッタの信者が擬死しているシュナイダーを連れてきます。
シュナイダーはソネット達にヴェルティの成果を教え、ソネット達は治療所へ向かおうとしますが、ミュオソティスの霧によって行く手を阻まれてしまいました。

しかし救援として現れたXの機転により、ミュオソティスの術を破ることに成功します。

霧が晴れた先にはミュオソティスと退治するヴェルティとドルーヴィスの姿がありました。
ミュオソティスはドルーヴィスを引き留めようとし、彼女の森を焼いた犯人を突き出し人類への憎悪を引き出そうとしますが、しかしながら彼女は「どうでもいい」と言って彼を突き放し、別れの言葉を告げます。

失望したミュオソティスは見境なく攻撃をし始め、それを止めるためにヴェルティ達は奮闘します。
しかしミュオソティスが織りなすピアノの音は止まらず、次々とヴェンデッタの信者達が召喚され、ついにはリーダーのアルカナが姿を見せます。
彼女はヴェルティに『人々の救世主になるだろう』と予言めいた言葉を言い残し、異形の怪異を召喚して姿を眩ませます。

なんとか異形の怪物を退けたヴェルティ達はつかの間の安堵を得ます。
この時、治療所を徘徊していたサザビーはミュオソティスが治療薬を調合していた大鍋を見つけます。
ミュオソティスが作っていた治療薬とは彼が『とある共謀者』と共同開発した”口に入れるとアルコールに変わるポーション”であり、”偶然”にもそれはサザビーが作ったものと同じポーションでした。
1章ではサザビーの親がヴェンデッタと繋がっているのではないかと考察しましたが、これらの事からもしかするとサザビーが開発したポーションを彼女の親がヴェンデッタに流していた可能性が濃厚になります。

サザビーはミュオソティスが何故自分が作ったポーションと同じかなどという謎には疑問にも思わず、彼のポーションから着想を得て『幻覚剤ポーション』の完成に至ります。

ストームの襲来まで6時間を切り、ただその時を待つだけのヴェルティにシュナイダーが”皆の最後の願い”を聞く事を提案します。

彼女の提案通りにヴェルティは人々の願いを聞き届け、最後の晩餐を開きます。

しかしながら無慈悲に、一人また一人と人類である者はストームのふるいによって姿を消していきます。
そして遂には神秘学家だと思われていたシュナイダーも「私を忘れないで」とヴェルティに告げて姿を消してしまいました。

シュナイダーは最後に”本物の神秘学家”ではないと言っていましたが、彼女のスキルやテレポートの神秘術を使っていた事から神秘学家であることは確かだと思われます。しかしながらヴェルティが持ってきたパンを認識出来なかったり幻覚剤を使おうとしていたことから、人類と同じようにストームの前兆の影響を受けていたのも確かです。
これらのことから彼女の種別は彼女自身が言っていたように”半端な神秘学家”という言葉が的確な表現だと思われます。

ジュナイダ―が消えた謎について

では何故シュナイダーがストームによって姿を消したかという疑問について解説していきます。

まず神秘学家が使う神秘術とはグノーシスという”神(救世主)によって与えられた究極の知恵”から力を引き出しております。
また私の考察ではグノーシスは古代の神々や聖人など”神性が高い存在”が由来となっていると考えております。
しかしながらシュナイダーの場合、熱心なカトリック信者という点や”12”という数字に縁があったり”裏切り者”という点から、イエスの弟子である”イスカリオテのユダ”が彼女のグノーシスの由来になっていると考えました。
ユダは聖人であったもののイエスを裏切ったことでキリスト教グノーシス主義ではもっぱら”悪魔”と定義されており、神性が高い存在ではありません。
この事からシュナイダーが”半端な神秘学家”だったのは彼女のグノーシスの由来が”神性の低い存在”だったためストームに巻き込まれてしまったのだと考えられます。

この考察は他の記事で詳しく言及しておりますのでそちらの方を見てください。

第2章の重要な点をピックアップ

・アルカナ曰くストームは財団が作ったかもしれない。
┗最初のストームの発生時にヴェルティの母親が実験台に縛られていたことから、彼女がストームのトリガーになっているかもしれない。
・サザビーが作ったアルコールポーションのレシピをミュオソティスが知っていたことから、サザビーの親がマヌス・ヴェンテッタの共謀者である可能性は濃厚。
・ストームは人類も神秘学家も直に影響下にある場合消滅してしまうが、ヴェルティのスーツケース内であれば”神秘学家”は消滅しない。
┗しかし人類や”半端な神秘学家であるシュナイダー”など”神性の低い存在”は淘汰されてしまう。
・アルカナがヴェルティの事を『救世主』と呼んでいたが、キリスト教グノーシス主義では”救世主とはイエス”の事を指し、グノーシスはイエスによって人々に与えられた力と言われている。
┗もしもヴェルティがイエスの神性を宿していたなら、その神性は普通の神秘学家よりも高い可能性がある。
┗ストームの耐性が神性の高さに比例するのであれば、ヴェルティだけがストームの中で自由な存在であることにも合点がいく。


今回の記事は以上となりますが、この解説がお役に立てれば幸いです。

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