好きに正直な人【内村光良】
昔からなんとなくウッチャンが好きだ。
就活の時、「子どもの頃からウッチャンナンチャンの番組が好きでした!」と、ダウンタウンの事務所の面接で言ってしまうくらい無意識の中で好きなのだ。
私のウッチャン史は物心ついた頃、『笑う犬の冒険』から始まる。当時写真を撮るときはよくオコジョの真似をしていたものだ。
中学生になると『THE THREE THEATER』及び『爆笑レッドシアター』にどっぷり浸かる。毎週リアルタイムで見て、翌日に録画を見て、感想をノートに書いて、週末に番組風に振り返るというルーティンを平気でやっていた。一つの番組をこれだけ楽しみに生きていた人間がいるということだけでも当時のウッチャンとすべての芸人さん、スタッフさんに伝えたい。
大学生になると『LIFE!』のシーズン3を何度も見て、ほぼ覚えているくらいの感覚だった。こうして振り返るとウッチャンのコント番組が私の人生に寄り添っていることに気づく。
そんなウッチャンの魅力といえば何といっても「好き」という気持ちに正直なところだと思う。『内村光良のオールナイトニッポン』(2019)の中でえらく納得した言葉があった。それが「あいみょんが流れたら『あいみょーん』って言うようにしてる」という発言。なるほど、こうして好きだと思うものに直感的に反応する少年っぽさと、エンタメの世界を心から楽しむ素直さを持ち合わせた人なのだなと、ウッチャンってそうだと思ってたよと納得したのだ。
平成最後の『紅白歌合戦』で、桑田佳祐とユーミンが目の前で歌っているのを見て少年のように興奮していた姿、NHKの音楽特番『ライブ・エール』でピアノに初挑戦したものの手が震え、その後悔しさゆえに単独ライブ『内村文化祭』でもピアノを弾いたと思ったら、その年末の紅白でまたピアノを弾いていた愚直さ。これほどまでに感情に正直な人がいるだろうか。
この人みたいに生きたいなと、タモリさんの次に思わせてくれる、そんな素敵な大人だと思う。
こちらの記事は販売中のZINEからの引用です。
このシリーズではほかにも今田さん、霜降り明星について書いています。
MOUNT ZINEさんにZINEを置いていただくのも残り2週間ほどとなりました。
これまで手に取ってくださった皆さま本当にありがとうございます。今日のエキシビションの羽生君くらい大きい声で感謝を叫びたいです。
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オシャレな表紙が多い中、全くデザイン性のない表紙が私のやつです。お笑いが好きな気持ちだけで作っております。
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