自己破綻

久しぶりのnoteです。
久しぶりというか久しぶりすぎる…。

作品解説をちゃんとしないとなー…とか思いつつ、X(旧Twitter)だと文字数が足りなさすぎて(あんまりツリーで繋げたくない)、
結局まともな解説をしないまま、会期も残りわずかとなってしまいました。

なのでnoteを使って解説したいと思います。

今回解説するのは、FLAG2023(アトリエ三月)に出展中のこちらの作品です。

自己破綻

真っ白なキャンバスに白い絵の具で描いた作品は、画法としては以前も描いたことがあるのですが、テーマを自分自身にした第一弾となります。

タイトルは「自己破綻」

言葉の通り、破綻している自分を表しています。

私は見た目は至って凡人だと思いますが、中身の一部が完全に破綻してしまっています。
自覚はあるのに修復できなくて、完全に壊れていると言った状態です。
生きてきた環境や経験が、そうさせてしまっているのは間違いないと思いますが、経験した年齢であったり、元々の性格であったり、いろんなものが織り混ざって、それなりに普通に生きるという術を身につけてるんだと思います。

それをそのまま作品に反映したのが、今回の作品です。

私はいつも同じ顔の女の子を描いていますが、それを一旦バラバラにして、再び繋ぎ合わせています。

一度壊れたものは、器の金継ぎのように新しい価値を持って元通りにできる場合と、どうにもこうにも、なすすべなしの場合があると思います。
この作品は後者でありながら、それでもガラスが割れて破片があちらこちらに散らばったわけではなく、バラバラになりながらもなんとか繋がっていようとしている様を表しています。

しかしなんとか繋がっているので、元のようになるわけではなく、ある意味福笑いのようにおかしな様になってしまっているという感じです。

白に白で描いたのは、人の心の内側(性格や思考、思想などいろいろ含めて)なんて、誰もがみんなわかるはずがない。
だからこそ私たち絵描きは、絵を通して伝えていくのだとは思いますが、もはやそれすらもせず、見えないものは見えないといった表現をしています。
だけどモノの見方は、多方向から見ることで違って見えることもたくさんあります。
人の心の本当の内側は誰にもわからないとしても、ふと何かで見える瞬間がある。
それは表情だったり行動だったり、言動だったり、完全にわからなくても触れられる瞬間はある。
だから角度を変えて見たときに、様々な姿が見えるよう表しています。

また「自己破綻」というタイトルから、ネガティブな感じがしますが、こうして破綻したところのある今の自分だからこそ、考えられることや表現できることはたくさんあって、決してネガティブなことではないと思っています。

白は周りを明るく照らし、そして何色にも染まることができる。
ポジティブな意味があるからこそ、白色で表現しました。

と、簡潔に言ってこんな感じです。(長い)

もしかしたら解説の辻褄が合わないところがあるかもしれませんが、それはもう破綻しているので仕方がないとご容赦ください。

こちらの作品は、9/17までアトリエ三月で展示しています。
よろしければ直接見ていただけると嬉しいです。
またオンラインストアで作品購入も可能です。

それでは会期終了までよろしくお願いします。

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FLAG2023
9/1(金)-9/17(日)
アトリエ三月
大阪市北区中崎西4-2-9
平日 15:00-20:00
土日祝 13:00-20:00
※水木休み
※最終日は18:00まで

FLAG2023 HP
ONLINE STORE
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