土方歳三の真剣さと組織のあり方


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この前の日曜、ユーチューブで大河ドラマ「新撰組!」を観た。五稜郭での土方歳三が主人公の特別編だ。

しかし、山本耕史の土方歳三は素晴らしい。鹿賀丈史の大久保利通と並んで本物より本物に見える程に適役だと思う。

あまりに素晴らしかったので、つい土方歳三と新撰組について深く考えてしまった。

土方歳三も山本耕史と同様、偽物なのに本物より本物らしい武士だった。そしてそれを激しく志向した。だから刀に拘った。背伸びをしてでも名刀和泉守兼定を所望した。

彼にとっての武士は江戸時代の腑抜けた小役人ではなく、平安時代の坂東武士や戦国時代の武将であったのだと司馬遼太郎氏は言う。

それを徹底的に追求したのが土方歳三が事実上経営する新撰組という組織だった。

そんな彼の激しさが新撰組のルールにも反映されて、脱退者や勝負から逃げた者は全員切腹という鉄の掟が出来上がってしまう。

でも鉄砲という新兵器を目にした彼はその現実を受け入れる。
その時、彼は何を思ったのだろうか。

2

テクノロジーが変われば、組織のあり方も変わる。

それについていけない組織は社会から消えることになる。
でも、組織はそれを支える人びとの熱い思いによって成立し、運営される。

自社も本物の警備を志向しているが、この業界もテクノロジーの波に晒され始めている。
すぐには来ないが必ず来るだろう。

でも、その波が来て、組織のあり方を根本から変えなきゃいけなくなったとしても、それを支える隊長・隊員の思いを汲んでいこうと思う。

土方歳三みたいな本物に拘る激しさをもつ隊長なり隊員がいるなら僕はその思いを全力で受け止めようと思う。

それが組織の長たる者の勤めだと僕は信じている。

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