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シャニマスの水着についてのお話


ファッション用語とか全然分からないオタクの解説なので、解説とかが稚拙で読みづらい文になってると思いますがどうかそこはご了承ください。

*はじめに


昨今の美少女系のソシャゲでは最早様式美である水着イベント。このイベントが開催されると、キャラ達の驚異の肌面積と連なる山脈に男性プレイヤーは「ムホホw」と鼻の下を伸ばしながら感情を垂れていくものだ。
具体的には、「一通りえっちだと言う」「巨乳に興奮する」「バストサイズめんこをする」「貧乳キャラを勝手に慰める」という反応をする。(偏見)

当然シャニマスも美少女達のアレコレを焦点に置いたソシャゲなので水着イベントは例によって開催されている。キャラ愛に定評のあるシャニマスP達も、このときばかりは例に違わず水着衣装に鼻の下を伸ばし、めんこをしては三峰を泣かしていたような記憶がある。(こがたんも三峰も胸の事割と気にしてんだからな)

だが、ここで自分が話したいのは水着がえっちだねという凡庸な事ではなく、シャニマスでは水着をファッションの一つとして捉えてお洒落さを追求しているな思った事、その個人的な所感についてである。

先程も言った通り、水着ではその衣装の性質上肌面積が必然的に増えてしまう。
元々ビキニの名称自体原爆の破壊力になぞらえて命名されただけあってセックスアピールの側面が強く、水着によって性的な高揚感を覚えるのはある意味正しい楽しみ方とも言える。
だがこれはあくまで一般的なビキニの楽しみ方であり、20にも満たぬ年齢の子が多い283プロのアイドルに対する感情としてはあまり相応しいものではない。

そういう倫理観を反映するかの如く、実際のこのゲームの作風は写実的で、二次元的フィクションでありながら二次元的文脈を積極的には用いない傾向を持つ。
つまり二次元特有のキッチュな嗜好を「女の子らしさ」のベースにせず、あくまでそれらはデコレーションとして利用する。リアルで生々しい現実の部分をキャラ個人個人の嗜好やパーソナリティの主軸として捉えて物語を描いているのだ。
要は、『現実にいそうな女の子』という事を重視してるので、水着においてもキャラのコンパニオン化をなるべく避け、「女の子らしさ」を損失しないようなデザインを施していると言いたい。

これらの個人的所感を、シャニマスの水着衣装について色々ごちることで勝手に裏付けていきたいと思う。
とはいっても、これから話すのは尺と好みの関係で主に2019年での有償水着である事をご了承頂きたい。
(2018年の頃にはまだシャニマスやってなかったんで当時の新鮮な感情をお届け出来ないです。許して。)

*巨乳も貧乳も同じフィールド


まず、水着と言ったらなによりも注目を集めるのはおっぱいである。男にあって女にないものの筆頭部位であるおっぱいにはどんな男も逆らえず、ほぼ全裸みたいな格好の水着姿においてその丸く膨らむお山に男共の視線が集まるのは致し方ないものだ。
つまり水着の魅力の8割はおっぱいに詰まってると言っても過言ではあらず、「おっぱいの魅力=水着姿の魅力」という図式は最早方程式となっていて、水着本来の魅力やデザインの優劣について男性の口から積極的に語られる事は珍しい事だ。
よって、おっぱいで水着姿を魅せないというのは、この理論で言えば"魅力"を棄てるようなもの、性欲を売りにしないと言ってるようなものだろう。

しかしこれは逆に言うと、おっぱいの魅力を低減すれば水着本来の魅力で勝負できるという事だとも言えないだろうか?
これについて月岡恋鐘の水着衣装より話していきたい。

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2019年有償水着衣装(アンティーカ&イルミネ)

まず恋鐘の水着衣装についてだが、水着の生地はショッキングピンクに彩られていて、白のレース柄のアウターに花冠を加えた非常にお洒落なコーデである。髪型も普段の下げおろしではなく三つ編みでまとめてある。個人的な感想としては「マジでかわいいな恋鐘」に尽きる。そんなお洒落な衣装に身を包む恋鐘だが、なによりも注目して欲しいのが胸のフリルについてである。

さっきも言ったように、水着姿の魅力は基本的におっぱいが多くを占めているようなものだが、恋鐘の水着ではあえてトップにフリルを採用する事でバストラインをカモフラージュしているのだ。
このフリルを付ければ恋鐘が持つおっぱいそのものの魅力は低減されてしまうだろう。
他にもこのコーデには、アウターを付けたり髪型を変えたり小物を付けたりして変化を施し、視線の分散を行って胸部に目線を集中させないようになっている。
要はおっぱいを売りにしたデザインとなっていないのだ。

このゲーム最大のバストサイズを誇る恋鐘の水着姿においてバストラインをカモフラージュする、胸をアピールポイントとして押し出さない、というのはオタクコンテンツの水着商売としては斬新な戦略だが、そうする事により恋鐘の胸がコンプレックスである設定の補強や、あくまでオシャレの一貫として水着である事の主張、キャラのコンパニオン化の防止など、様々なメリットを生んでいるだろう。
これらのメリットは現実的な倫理を優先したがるシャニマスにとっては重要なメリットであり、作風を補強しうるパーツとしての役割を担ってもいるだろう。

性的趣向が強いこのイベントで胸の大きい恋鐘は本来なら重宝されるだろうが、そうせずにオシャレを突き詰めたデザインにしたそのこだわりに、個人としても信頼せざるを得なかった。
大げさな事を言えば、胸が大きいキャラの胸を隠すという一手を打つ事で、シャニマスの持つ世界観の維持と、イベントのベースコンセプトがなんたるかをほのめかす事に成功しているとも言えよう。
またこのメソッドは恋鐘に限った話ではなく、前述の方法で視線を分散させているキャラやそもそもの胸の形を実寸より若干コントロールして描いているキャラもいる。(あくまで主観的なものではあるが)
興味があったら是非注目して欲しいポイントだ。

また本項始めにて、胸の大きさが魅力に比例するとは言ったが、それはつまり裏を返せば貧乳キャラクターには魅力があまりないとも言える。いわばキャラデザの部分で貧乳は巨乳キャラに負けてしまっているのだ。

シンプルなファッションである水着では容姿の優劣が魅力の有無に繋がってしまうのは仕方がない。
だがそんな悲惨な現実もシャニマスの手にかかればあまり関係なくなる。なんならむしろ貧乳キャラの水着姿の事を好きだと言う人さえ見受けた。
おそらくそのような意見が表出する理由として、貧乳と巨乳の差を平均化し、全キャラをほぼ同じ土俵に立たせているからだと思った。
要はスタイルによるアピールを控えめにし、コーディネートで異なる魅力を作っているのが要因だということだ。これはさっき言った恋鐘のフリルの話にも通ずる話題でもある。

そういう意味でこの事を話すならば、三峰結華、田中摩美々、杜野凛世の3人はどうだろうか。
この三者はいわば貧乳でありながら、そのコーディネートに工夫を持たせる事でそれぞれが持つ独自の魅力を助長している。
コーデを眺めていても、典型の水着姿よりもオシャレな印象を抱いたり、キャラの持つ魅力が遺憾なく発揮されていると感じるだろう。
この三者のコーデにいずれも共通しているのは圧倒的な私服感であり、水着でありながら露出度をある程度度外視する事で、通常の私服が持つファッションの幅へとより漸近しているように感じるのだ。

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2019年有償水着衣装(アンティーカ&放クラ)

三峰であったらガッツリと肌を覆う白のアウターとホットパンツといった普段のジャージ姿をそのまま持ってきたようなカジュアルなコーデに、トップを紫にして全体の雰囲気に重みを持たせている。
摩美々であったら基調を黒に揃え、キャップを被りメッシュで肩とバストを覆うという、どこかトリッキーナイトの私服を思わせる軽やかなコーデ。
凛世ではハットを被り、鮮やかなエメラルドをベースカラーとし、ラインの緩いトップスと下にパレオを着ける事でゆるみを持たせ、彼女の奥ゆかしくクラシックなファッションセンスを水着でありながら絶妙に表現している。微熱風鈴の私服のように軽やかで儚げな雰囲気を感じるコーデとなっていよう。

どれも一つのファッションとして相応の見応えがあり、ユーザーはきっとこれらの衣装を見て、水着姿本来のエロスに悦ぶというよりかはむしろ単純なかわいらしさを楽しんだのではないだろうか。
もちろんこの3人に限らず、他の子の水着もとてもオシャレでかわいらしく、「やっぱシャニマスの私服しか勝たねえよ」となるデザインなので、興味が出た方は是非水着衣装を見返しては各々感情を垂れ流して欲しいと思っている。

*おわりに


長々と講釈を垂れましたが、結論としては「シャニマスの水着かわいくてすき」に尽きます。
シャニマスは私服や髪型がオシャレな事で定評がありますが、水着だってその例外ではないという所に運営の強い意志を感じました。
でもなぜ今更水着なんか?と思う方に説明すると、「シャニマスの水着語りしてる人あんまり居ないな〜」と思ったからです。話している内容としては、「シャニマスの私服いいよね」という話題の延長線上に過ぎません。ただ水着でそういう事を話したかったと思った時に、いい機会だと思いました。

とはいえやはり水着姿となると、かわいさなんかよりエロさの煩悩が勝ってしまうので、実際キャラのかわいらしさは二の字になり、キャラのエロい水着姿を楽しんで終わりになる方が普通だと思います。
当然自分も男なので、「まあそういう楽しみ方をするものなんだろう」と今まで高を括っていたし、運営も大体そういうお望みのものを提供してくる、「これってそういうものなんでしょ?」とずっと思っていました。
ですが、2019年の有償水着衣装にはいい意味でそのコンセンサスを裏切られた。エロスの提供やそういう暗黙の了解に対し一石を投じられたように感じたのです。

先程も同じような事を言いましたが、水着姿でもエロスよりかわいさ優先でデザインを施す、キャラ間のスタイルの優劣をある程度平均化してファッションで差異を作るシャニマスの方針に当時衝撃を受けました。
具体的には果穂の水着をちゃんと露出控えめにしていたり、髪型を丁寧に刷新したり、カード毎に水着のデザインを被らないようにしたりと、キャラクターの持つ女の子らしさを大切にする為の様々な細かい工夫を随所に感じたりして、自分の浅薄な感性に愚かさを感じました。
それと同時に「このゲームの醍醐味と人気の訳はこういう細かい配慮にあるんだろうな」と再認識しました。

とはいっても、自分のこの意見や感想が全ての衣装に当てはまる訳じゃありません。当然ふつうにえっちなやつもあります。まあ何がえっちか否かは個人の感性によるのでとやかく仕分けするつもりはありませんが、ただ「全体的にこんな感じだよな〜」っていう感想を抱いた、それだけに過ぎません。

本当はもっと紹介しきれなかった水着衣装をダイマしたり、もうちょいカジュアルな感情をぶちまけようと思ったんですが、扱いたいテーマ的にちょっと厳しかったので泣く泣く断念しています。
(樹里のポンパドールいいよねとか、ちょこ先輩の水着かわいいとかそういうのいっぱい話したかったけど、まとまりが悪くなるので入れませんでした。)

それとこれは余談なんですが、水着について色々調べてたらどうやらデザイン毎に固有の名称があるそうで、読んでて「へえ〜〜〜〜」となりました。
見てても結構トレンドの水着デザインを採用しているんだなって思ったりして、まあ色々勉強になりましたね。男だけど。

長くなりましたがとにかく言いたい事は大体これで終わりとなります。ここまで読んでくださった方はありがとうございました。

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