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神社は神様と話せるディズニーランド?

 某日、私は北海道神宮を訪れた。家から比較的行きやすい場所にあるため、何度か訪れる。最近は、コロナ対策の一環で16時には閉門しているそうで、昼頃訪れたものだから、もう少し遅ければ参拝することなく帰っていくことになっていた。

 いつも通り、私は財布から10円玉を取りだし(こだわり!)、参拝客の列に並ぶ。10円玉を賽銭箱に投げ入れ、2礼、2拍手、1礼。荷物を手に取り、その場を後にしていく。
 その日は祝日だったこともあり参拝客はそこそこの数いた。参拝客は参拝が終わると、決まって絵馬を買うかおみくじを引きに左に行ってしまう。
 私は右に曲がり参拝客が誰もいない場所で、砂利道を踏んでその音を楽しむのだ。そっちには生命力を感じさせる大木もあるため、思わずカメラを向けてしまった。

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 私は、写真を撮り終えると絵馬が大量にかかっている場所に向かった。そこにはたくさんの観光客が各々の願いを書いた絵馬が飾ってある。
 その内容は本当に人それぞれ。「〇〇合格!」などの学業成就、「コロナが収まりますように」などのコロナの終息を願うもの、Travis Japanの活躍を期待するものなどたくさんあった。中には願いを書きすぎて解読できないものまで(神様は読めるのかしら。。。)。
 こういった人々の願いが集まる場所は、心がほっこりするので好きだ。学業成就するといいなとか、こんな願いをみんな持っているんだ、とか新たな発見があるのも新鮮で良い。

 ところで、絵馬の願いを見終わった後、帰り道でふと思ったことがある。


  なぜ、人は絵馬に願いを書くのだろう?

 自信家ならば自分の想いや願いはすぐに誰かに発信するし、そうでなければ内に闘志を燃やして隠れてその目標に向けて努力する。
 そんな人々がお金をかけて絵馬に願い事を書くのはどういった心なのだろうか。

神社でのルーティン以上の何か

 神社に来たら必ずおみくじを引き、絵馬に願いを載せる。それがもはや習慣になっており、何も考えなければ不思議な引力でおみくじ売り場に引っ張られているのかもしれない。
 それでも、そうさせるだけの何かが神社には存在するといっても過言ではない。

 私はお賽銭を投げ入れた後、神様と対話を申し込む。「こんにちは、私はどこどこの誰誰と言います。この先コロナは終息するでしょうか?」みたいな具合だ。答えなんて返ってこないのだが、それでも私はいつも無意識にやってしまう。
 そのことを考えたとき、絵馬に書く願いや思いは、私がお参りしているときと同様、神様と対話し約束事をしているのではないかと思っている。
 「神様、私を志望校に合格させてください」みたいな一方的な願掛けというよりも、「神様、私志望校入るから見ててください」といったような約束を暗に交わしているのではないかと。

 それは、やはりここを訪れる参拝客に、各々の信じる神様がいて、その神様にやはり話しかけたくなるのだと思う。神社以外で神様と対面できる機会はそうない上に、神様はきっと各々の理想的な姿をしておられるだろうから。

神社はディズニーランドみたいであるべき

 私は不定期で神社に訪れる。その理由はいろいろある。例えば、普段は情報系大学生をやっており家に引きこもりがちだから、運動+日光浴のためであったりする。しかし、それ以上に神社にはディズニーランドと同じ魅力がある

 ディズニーランドやUSJに行ったことがある人なら必ず感じたことがある感覚がある。それは「現実世界とは全く異なる世界だという感覚」だ。
 その空間に入れば、たちまちディズニーの世界観に入ってしまい、家にいる自分、勉強している自分、働いている自分を忘れてしまう。
 それを実現している工夫の一つに、ディズニーランド内から敷地外の建物が全く見えないという点がある。高層ビルやマンションすらあの空間に入れば見ることがない。出入り口に立つことでようやく外の世界を感じることができるのだ。

 すべての神社がそうではないが、私がよく行く北海道神宮にはディズニーランドと同じ敷地内から外がほとんど見えないという魅力がある。だから周りの木々から強い生命力を感じるし、街を歩いているときの何倍も足音や鳥の鳴き声が響く。
 聴きたくない音声がうるさい観光客の声しかないし、見たくない景色も一軒だけそびえたつ高層マンションしかない(それもお参りする空間や手水舎からは見えない!)。だから私は神社に何か強いオーラを感じるし、神聖な空間に入ったというような感覚を得るのだ。
 それもあって、私はディズニーランドみたいな感覚で神社に行っている。神様と対話し、自然に触れる。その意世界感がやはり私を神社に引き連れる理由なのだと思う。

今日の一枚

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北海道神宮で出会った野生のシマリス。看板をかじっているように見える。

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