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7月29日(月曜日)ギャルとタメ語

早めに出勤し休憩室に行った。
金髪、切れ長メイク、タトゥーの女性に近寄り話しかけた。
休憩室が開いていないときに動き回ってくれた女性管理者だから。

「こないだ、ここ空いてないときに動いてくれてありがとうございます。」
まったく笑みのない表情で「いえいえ」と返事が返ってくる。
ひょっとしたら「なんだこいつ、気持ち悪いな。」くらいは思っているかもしれない。

なんとなくだけれどこれくらいの話かけづらい雰囲気の人に話かけられないくらいなら、本当に話しかけなければならない。人生が変わるかもという人に巡り合った時、話かけられないんじゃないかと思う。

昼休みに黒目のカラコンをいれピンクい爪をした同僚にめずらしく軽口をたたく。量産系女子と言ったら怒られるだろうか。
彼女の考えていることを当ててみた。

「なんでわかった?」と敬語をはずして笑いながら返事をしてくれる。
「そりゃわかるよ。」と返しながら胸中でガッツポーズを作る。

敬語をはずしてもらうまで半年以上かかった。
あまりに慣れ慣れしくされるのもいやだが、必要以上の敬語を使われたくない相手もいる。彼女は後者。見た目はギャルだから。


松永K三蔵「バリ山行」途中まで。


全てフィクションです。




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