葡萄味のカルピスから気付く[表現]の奥行き/イラスト・デッサン
ぶどうのカルピスって、こんなにぶどうの味したっけ?
そもそもぶどうの味ってどんな味?
ぶどうって言ったって、いろんな葡萄があって、みんな味が違うじゃない。
まぁざっくりぶどうはぶどうなんだけど、そのざっくりとしても、お菓子やジュースのぶどう味は、果物の葡萄とはやっぱりちょっと違う味だった気がするんだよなぁ。
ブドウ味ですって言われてるからその味をぶどう味と認識してたけど、よくよく振り返ってみると、本物の葡萄を食べてゼリーやジュースのぶどう味と同じと思ったことってあんまりないかも知れん。
でも目隠しをして「これは何味?」って言われたら、ぶどう味、グレープ、と答える味が確実にある。
それで、
今朝飲んだカルピスのぶどう味が
めちゃくちゃ葡萄の味だった。えーと、本物の果物の方です。
自分が予想していた、知ってる方の「ブドウ味」ではなかった。
千疋屋とかで出てくるゼリーだったら、
まだ高級なブドウ味がするとか理解するけれども
まさかカルピスでこの味と香りがくると思ってないから。
具体的には、鼻に抜けるフレッシュな香りや、爽やかさに感じる強い巨峰感。
そしたら、パッケージに完熟巨峰味と書いてあった。おお。わたしちゃんと読め。
それにしても生っぽいというか本物っぽいというか。もしかすると私が記憶している昔のフルーツ味って古いのかもしれない。
科学技術の進歩は凄いなぁ。
それはさておき、これってものすごい絵を描く感じに似てる。
①ブドウはこれ!って言い切って打ち出すぶどう味
②本物のぶどうにめちゃくちゃ寄せて再現するぶどう味
①はデフォルメや漫画イラストの表現
②はデッサンとか静物画とかのリアル表現
どちらも間違いじゃないし、どっちもあり。
ただし、魅力的じゃないと(美味しくないと)意味がないのと、
そして、私が知っている①のぶどう味は「それしかできない」ほうのぶどう味だったかも。
②もできるよ
でもあえて①だよ
ってのと、
②を知らない①でした、
ってのは
だいぶ意味合いが違います。
②は、能動的に観ること、近づけようとすること、知ろうとすること、研究することとか
自発努力があって出てくる。
それを踏まえて存在する①と、
①しか知らずに出てくる①では、
そのものの存在意義というか価値にものすごい違いがあるのだ。
あーでもなあ①の定義なあ。
みどりの丸を並べてぶどうの絵になりました。
でもこんな形だったかな?もう少し重なってこんなフォルム…とかいう努力はもちろんあるのだろうけれども、まあそれはもう大前提として語るに及ばす、ということです。
②を模索した結果として①におさまりました、というのも全然ありで、どっちがいいとかいう話ではないのだ。
なんか、一生懸命葡萄を観つづけて、食べて、描いて、今描いたブドウが「完熟巨峰味のカルピスになりました」というストーリーを想像してしまった。
カルピス完熟巨峰味の煌めく味で一つ絵が描けそうです。
ブドウってクライアントワークでは割と描くけど
自分の作品にはあまり描かない、そう言えば。
ここからは余談。
今5歳の息子がおります。
最近はカルピスにはまっていて、
カルピスと言えば、子どものお楽しみ。
それでね
今朝、わたしはカルピスのぶどう味を飲みました。
普段から甘いものはあまり飲まないのですが、
理由があって…って大した理由でもない。
5歳がカルピスを飲みたい。と言うから、
コップに原液注いだところで、それを見て突然「自分でカルピス作りたかった!!!!」といって泣き出したから。
まあこんなのいつもの事なんです。
もういいじゃないの。
これ飲んでよ。味は一緒よ。
お水は自分で入れたらいいじゃん。
…と言ったら「いやだ!!!!!!!」と今度は大泣き。
臍を曲げて、その後の物事が一切進まなくなることがわかっていたので
じゃあこれはお母さんが後で飲むから。
自分で作ればいいよ。と、もう一つコップを渡したわけです。
もうなんでも自分でやりたいお年頃のくせに
自分でやるのかなーと思うと今度はめんどくさいからお母さんやってとか言うから
塩梅がね。愛情と自立の塩梅。
ブドウから今度は梅と塩の話ですよ。
ちょっと愚痴になりましたが、そんなわけで息子は頷き自分で納得する量のカルピス原液をそろりそろりと注ぎ、(と言っても、ちゃんと適量を確認しつつ)お水で割り、あっという間に飲み干してコップを空にしたのでした。
朝のドタバタが終わり家族が皆家を出て、
テーブルにひとつ残ったカルピスの原液の入ったコップを見て
「…飲むかー。(仕方ない)」
そんな出来事でnoteが描けた今朝のお話でした。
追伸
イラストからはAmazonにリンクしています。
全キャラクター描き下ろし、まるで画集のようにしていただけて、ありがたい一冊です。
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