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フランケンウィニー/ティム・バートン

私の家は犬を3匹飼っていた。
みんな、天国に行ってしまった。だから愛犬を生き返らそうとするヴィクターの気持ちはとてもよくわかる。もしも生き返って、また自分のところに来てくれたら。ヴィクターはその思いを実現させ、愛犬スパーキーを蘇らせる。継ぎ接ぎだらけ、首にはボルトが刺さっているけれど元気一杯で可愛いままのスパーキー。けれどビクターにとってはそうでも、他の人間にとっては「フランケンシュタイン」。死から蘇った恐るべき怪物。驚く人間たちに、怯えるスパーキーは家を飛び出し、街を走り抜け、そして墓場へ辿り着く。自分が眠っていたお墓に。私はこのシーンでたまらなく、苦しくなった。だってスパーキーは自分が一度死んだことに気づいていないのに、わかってるんじゃないだろうか。自分が帰るべき場所を。ハッピーエンドなのかもしれない。それでもDVDトップメニューの自分のお墓に寄り添って眠るスパーキーの姿に私はまた号泣してしまった。

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