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Wonder/スティーブン・チョボスキー


人生は辛いことが多い。もしかしたら幸せなことよりも。その中で、誰かに親切にするのって勇気が必要で、とても難しいことかもしれない。だけど、人と違う顔を持つオギーと勇気を持って向き合うことで、自分と向き合い始める人たち。そうして自分でも知らなかった、気づこうとしなかった自分の中にある醜いところであったり、素晴らしいところ、そして忘れていたことを見つけ始める。自分の顔は自分では見えないように、自分の強さや弱さは何かを通してしかわからなくて、オギーと向き合い認めること、それってつまり自分自信と向き合い認めてあげることと同じだと思う。だって誰かに優しくするのって、きっと自分のことを認めてあげないとできないことだと思うから。それはジャックウィルや、ヴィアや、ミランダたちにも言えることだし、オギーにも言えること。宇宙飛行士のヘルメットで顔を隠し、好奇心を隠せない表情で見られるのがたまらなくて下を向き、靴でその人のことを判断するのが癖だった彼が、ヘルメットを取り、前を向いて、人の顔を見る。そうしないと彼だって誰かを理解することはできない。どうして自分が輝いていられたかを知る事ができないし、普通だろうと、普通じゃなかろうと、誰の中にも最良の時があって、最悪の時もあるって事に気づけなかった。みんな、闘ってるんだってことに。

ヴィアは、オギーを太陽だという。だけどオギーにとっての表彰すべき太陽はヴィアや、両親やジャックウィル達だ。君は太陽。それはつまり、この映画を観ている私たちだって誰かの太陽になる事ができる、と言うことだと思う。

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