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ASUS Chromebook CM30 Detachable(CM3001 DoCoMoモデル)雑感

シリーズにおける順当な後継機

Chromebookを使うようになって早いもので5年くらい経ちます。C101PA→Detachable CM3→Flip CM3→Lenovo 300e(Gen3)を経て5代目となります。今回は、下記で書いた「ASUS Chromebook Detachable CM3(CM3000DV)」の後継筋にあたる「ASUS Chromebook CM30 Detachable」について書こうと思います。ていうか、なんで「Detachable」の位置が変わってるんだろ……。

そして、引き続き下記のChromeOS Flex化したRZ6の8GBモデル(黒)も使っています。(記事を書いたときは4GBのシルバーだったのですが、メモリが多いほうが良いので黒の端末を買い足しました)この記事は今でもかなり読まれているので、中古WindowsマシンにChromeOS Flexを入れたいという需要があるのかもしれません。

このSIMの電話番号は?

さて、今回入手したCM30ですが、Docomoオンラインショップで購入できる8GBのものとなります。

箱から出して起動し、WiFi環境を通じてGoogleアカウントにログインすれば、これまでのChromebookで使用してきた環境が即再現されるので、セットアップに戸惑うことは一切ありません。

けれども、DoCoMo Online Shopでの購入ということで、同梱されていたSIMを挿入したのですが、認識こそすれ「インターネット接続がありません」となり、LTE接続ができません。

手持ちのAndroidタブレットに挿しても同様なので、どうやら未開通のSIMの模様。購入時のメールを見ると、eSIMは開通操作をしなければならないと書いてありましたが、物理SIMにもその操作が必要とは思いませんでした。

なので、メールに記載されていた開通手続きのサイトにアクセスしたのですが……。エラーが出てコールセンターでそのエラーコードを伝えるように表示されてしまいます。

仕方なくコールセンターに電話してエラーコードを伝えましたが、どうやら購入時に既存回線とのペア設定をしていたため、オンラインでは開通できなかったようです。確かに、既存回線の本人確認をしないことにはペアとして開通できないというのはわかります。

わかりますがそういうの全部設定した状態で送ってくれよ、とも思ってしまいます。なぜなら当方の契約情報などは全部DoCoMoさんが握っているわけですので、私があらためて表明する必要はないはずです。

ということで、コールセンターでまず自分自身の現在の契約状況を確認してもらうことはできたのですが、新しく紐づける物理SIMに埋め込まれている電話番号がわからない。コールセンターでもわからない。え、でも売ったのそっちじゃん? 電話番号がわからないカードを送りつけてきたってコト?

そして、あろうことかSIMを挿してあるChromebookからは電話番号がどうやってもわからないんですね。Androidスマホなら「設定」→「端末情報(タブレット情報)」→「SIMステータス」とたどれば「SIMのMDN」の項目に書いてあります。でも、Chromebookはどこを見たらいいのかさっぱりわからない。昔のガラケーなら「機能+0キー」で出たのになー。

封入物などに電話番号の書かれた紙があるかと思いきや、やはり無し。コールセンターに再びかけて、SIMカードに印字されているそれっぽい番号(ほんとうに電話番号と紛らわしい番号が書いてあります)も伝えたがそれでは検索できないそうで、未開通のまま塩漬けにしたくなりました。

が、考えてみれば適当にSIMが挿さる他の端末に入れてみて、そこから確認すればいいということに気づき、無事「SIMのMDN」をゲット。それをコールセンターに伝えることで開通と相成りました。

でもこれって、契約書面がまだ届いていなくて、他の端末を持っていない人って詰んじゃうんじゃ……?

契約書面は別の郵便で届くと思いますので、端末とSIMカードが先に届いた方は要注意です。同時に届いた場合は、封入物などよく確認したほうが良いかもしれないですが、とりあえずぼくの場合はこの方法で動いたのでよしとします。

少しズッシリ?

以前Detachable CM3(以下、CM3)を使っていたのですが、まず端末の色が違います。本体色がアルミニウム色になったとともに、ブラウンのファブリック調だったカバーやキーボードが明るいライトグレーになりました。汚れたときに若干気になるかもしれませんが、質感がとてもいいです。

取り回しのフィーリング的にはCM3と変わらないのですが、持ったときにちょっとズッシリ感があります。公式スペックでは「タブレット+デタッチャブルキーボード+スタンドカバー」で約993gなので、1キロは割っているんですが、CM3が約915gだったことを考えると若干重くなってしまっています。当然CF-RZ6のように片手で持って「軽!」というわけにはいかないですね。これは個人的な感覚ですが、キーボードを付けて800g台、というのがやはり理想ですね……。

キーボードの使い心地が良い

キーボードですが、とても打ちやすいです。いろいろなノートPCやBluetoothキーボードを試してきていますが、ASUSのキーボードはキーピッチも深さも配列もクセがなくてとても自然に打つことができます。わりと数千字の文章をいくつも書くことが多いのですが、タイプミスも大変少なく済んでいます。

さらにCM30で変わった点と言えば、キーボードに角度がつかなくなっています。以前のCM3は「エルゴリフト」機能として奥側を浮かせることができたのですが、今回はできません。

ぼくは少し角度がついていたほうが打ちやすく感じるのでちょっと残念。浮いた状態というのは主に学校で若年層が使うに際しては耐久性に問題があったでしょうから、これはこれで仕方がないのかなと思います。

そして、スタンドカバーが仕様変更されており、縦置き用の曲げ方ができなくなりました。縦置きするとキーボードが装着できなくなるので不要と考えられたのだと思いますが、縦に長いドキュメントを閲覧したり、サイネージ的に表示させておきたいという需要はあると思うので、縦置き用の使い方ができないのはちょっと勿体ないな、と思いました。

シンプルで使い心地がよいです

快適なスペック

スペックですが、CPUが「MediaTek Kompanio 520(8186)」になり、加えてDoCoMoモデルはメインメモリが8GBあるので、CM3に比べてかなり快適です。CM3は画面描画が追いついていないケースがあり、ブラウジングも引っかかるような動作感だったのですが、まったくそんなことはありません。2021年から3年経っているのだから最低限それくらいになっていてくれないと困る、というところはクリアしているといえます……と、いえるんですが、Kompanio 520は最新の高速CPUというわけではなくエントリーモデル感は拭えません。

ストレージは64GB。microSDスロットが無いので、拡張性はありません。とはいえChromebookはほぼクラウドのデータを扱いますので、普段の使い方で困ることはないですね。

USB-Cポートも1つだけというのはCM3の頃と変わりませんが、以前がUSB2.0規格(480Mbps)でほぼ充電専用だったのですが、今回は「USB 3.2 Gen1」になりました。さきほどストレージの拡張性は無いと書きましたが、USBメモリを接続してもだいぶ現実的なスピード(5Gbps)でデータのやり取りが可能ということになります。

このUSB-Cポートは映像出力にも対応しているので、LAN+HDMI+USB A端子+給電用端子のついているHUBを一つ持っていればそれで十分かなと思います。

画面は1920x1200ドット(WUXGA)で、十分な広さがあります。Chromebook設定での1920x1200(ネイティブ)だと字が小さすぎるきらいがありますが、デフォルトは1200x750設定でこれはこれで文字は大きくなりますが画面が手狭です。75%設定の1600x1000で使っています。なんかドット数比でもないし縦横比でもないので計算が変な気がしますが……。

タッチパネルとしても、まったく問題ありません。スクロールなど、読みたい箇所で止めるにはタッチパッドよりもパネルを触ったほうが早いですしね。

USI方式のペンも内蔵されていて、これは充電式かつ内蔵型なので重宝します。USI方式はEMR方式と違って電源が必要なので、充電式か単6電池を使うものが多いんです。で、単6電池を使うものを持っているのですが、いつのまにか電池切れを起こしていて、単6なんてそのへんのコンビニでは買えないため困ってしまうんですよね。なので充電式なのはとてもいいです。

ペンの感度も、CM3の頃はGoogle Keepアプリの仕様のせいかあまり使い勝手が良くなかったのですが、CM30になって追従性もよく、スラスラ描けます。パームリジェクションもきちんと効いているので、線が飛ぶこともありません。

かなりクリアなガラスが使用されているのですが、映り込みがあるのでぼくはノングレアの画面フィルターを貼って使っています。購入直後はキーボードの樹脂の粉がついて汚れてびっくりしましたが、新品ならではのことでしょう。

カメラはインカメラ・アウトカメラともに503万画素で、十分といえます。CM3はインカメラが192万画素でアウトカメラが800万画素だったんですが、おそらく均してコストダウンしたんじゃないかなぁ、と推測しています。

とにかくSIM内蔵の恩恵が大きいモバイルChromebook

Detachable CM3とFlip CM3(どちらもCM3で紛らわしい)を使ってきたのですが、SIM非対応だったのが大変に歯がゆかったんですね。Androidスマートフォン端末との間で使えるPhone Hub機能でのテザリングも、繋がったり繋がらなかったりがあってあまり快適ではありませんでした。けれど今回はDoCoMoモデルを選んだこともあって、かなり機動力が増したように感じます。

そしてCPUはそんなに新しくないのにチューニングが良いのか、8GBメモリの余裕なのか、まったく不便に感じません。

購入に関しても「カエドキプログラム」によって、2年後に返却する前提で、その後の残債の支払いが不要になるというのも、買いやすいです。どうせ2年経ったら新機種に乗り換えて、古いやつは中古屋に売るかメルカリに流すかしてしまうのが目に見えているので、ありがたいです。

とはいえ、クラムシェル型かつ800g台のChromebook端末が欲しいというのは永遠の欲望ですね……。CF-RZ6をChromeOS Flex化した端末を使う機会は減らなそうです。



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