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本物【オヤスミの前にvol.78】

僕は小さい男である。
だから人の目を気にして生きてきたし、何かする時に必ず人と比べて自分を見ていた。
そんなことばかりしているから、病気にもなるし、何も出来ないでいたのだと思う。

皆さんは「本物の音楽」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
僕はちょこちょこ聞きます。
取り憑かれたみたいに音楽をやってる人が奏でる音が「本物の音楽」と呼ばれている印象が個人的にあります。

某やはり間違ってる系ラノベの主人公じゃないけど、僕はズーッと本物の音楽っていうものをいつか作りたくて音楽を続けていた。
イースタンユースの「街の底」みたいな圧倒的世界観と圧倒的説得力で耳に入った瞬間に鳥肌が立ちまくるみたいな。
そんな音楽をいつか作りたいなんて考えていました。

しかし、一度心も体もボロボロになってからそんなことを考えていたことも忘れていて、今日久々に思い出しました。
今となっては本物だろうが偽物だろうがどうでもいいなって思えるようになりました。
僕は常に全力で作ることしか出来ないし、バンドメンバー4人でどんな風に演奏し表現するかのところまでしか自分の手は届かないと思っている。
結果生まれた音が音楽になるのかどうかは受け取ってもらって初めて決まると思うのです。
うん、やっぱり音楽ってむずいな。
何年間も自分の脳みそのキャパシティの大半を音楽に突っ込んでるけど、気になることが次々出てくるし、ずっと考えて結論が出てこないこともたくさんある。
けど、こういうむずかしいものを僕はずっと探していたような気もする。
ちょっと勉強すれば出来ることとか、ちょっとやり方を教われば出来ることって正直あまり面白くないと思うんです。
参考書一冊とかレジュメ100枚くらいで完結してる世界ってドキドキしないです。

こういうむずかしいもので最初に出会ったのが偶然音楽だったから僕は大好きになったのでしょう。

【本日のベストソング】
ghost/踊ってばかりの国

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