小石岡なつ海

作った短歌の記録

小石岡なつ海

作った短歌の記録

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記事一覧

私家版歌集『好きな季節がない』

きたる5/26(日)、COMITIAに出店いたします。 私家版歌集の販売を行いますので、ぜひお立ち寄りいただけましたら幸いです! 以下、出店および販売予定のお品のご案内をまと…

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#サンリオ短歌

またねって言って数歩で振り向けばまだポチャッコの肉球ゆれる (ポチャッコ) 引きずった毛布のなかはあたたかく好きに遠慮は要らなかったね (まるもふびより) どの岐…

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自選短歌:2024年4月

コーポって感じのきみの部屋いつか忘れたい日がくると知りつつ 去り際で分かる わたしは原作にいない劇場版のキャラだな 久方の酒にとろけて月面に憧れすぎているかもし…

小石岡なつ海
2週間前
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自選短歌:2024年3月

横切った明治通りで見る雨の夜は地面がずっと明るい 長雨を済ませた空のあざやかに慣れないものをこわいと思う お日様のようだと百合を飾るひと花言葉など知らなくていい…

小石岡なつ海
1か月前
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【連作】croquis:往路・復路

朝方にわたしは細い一本の頭痛の芯の容れ物となる 占いを信じたせいで牛乳が二本同時に開けられている 職場までドアtoドアで一時間 to鵠沼をふいに検索 休日の街に消え…

小石岡なつ海
1か月前
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自選短歌:2024年2月

陽が透ける梅の香りを吸って、吐く 冬の未練は一昨年のもの 凍星が出会った頃に重なれど二度の居留守でわかってほしい 別れ際みたいな顔のおはようだ残り三泊四日あるの…

小石岡なつ海
2か月前
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自選短歌:2024年1月

象として役目を終えてなだらかに油粘土はケースへ還る 東京と夢と私を捨ててまで選んだ地元の女とはどう 透明のネイルは落とすことにしてあなたの恋を叶えてあげる たの…

小石岡なつ海
3か月前
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【画像配布】短歌いちごつみ募集テンプレート

Twitterでの募集を見ていて、140字では希望をあらかじめ提示できない・始めるまで時間がかかるのでは?と思い、作りました。 加工も含め、ご自由にどうぞ。 報告不要です…

小石岡なつ海
3か月前
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自選短歌:2023年12月

傷口を撫でる言葉が浮かばずに新玉ねぎを丸ごと煮込む 海になるシーンはカットされていてきみの中から雪は見えない 記憶では冬の歌だけ口ずさむ彼女の息は白くなかった …

小石岡なつ海
4か月前
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#2023年の自選五首を呟く

鼓膜から歌を伝って来れるよう夜は心を満たさずにおく 摘みながら束ねる花のように脱ぐ海に適していないサンダル 飲みやすい一口分の悲しみは比べたがりを幸せにする 「…

小石岡なつ海
4か月前
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短歌ネットプリント「temperature」

夢子さんとのいちごつみでの短歌を、それぞれ10首ずつ、全20首収録 A4/1枚/白黒/20円 【PDF版】アーカイブとして、私の短歌のみを収録したデータを公開します。 【ネ…

小石岡なつ海
4か月前

【連作】ing

車庫にゆくバスを見送りテザリング相乗りしても手は繋がない カンニング竹山さんへ 夢で身代金払ってくれてありがとう 右耳に2、左耳に2で4つ、ピアッシングにおいて…

小石岡なつ海
5か月前
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自選短歌:2023年11月

飲みやすい一口分の悲しみは比べたがりを幸せにする きみだって違う個体で「複雑な家庭」に対義語なんて無かった 今月も解けずに帰る婦人科の待合室に知恵の輪ひとつ 耳…

小石岡なつ海
5か月前
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自選短歌:2023年10月

布団から出ないわたしの日曜に届く近所のクシコス・ポスト 留守電を機種変更で失ってついにあなたは記憶のひとだ 大切なきみの心を攫うのが呼び捨てしないひとで嬉しい …

小石岡なつ海
6か月前
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【連作】ぁゔちとのお別れによせて

鼓膜から歌を伝って来れるよう夜は心を満たさずにおく 駆け足で地獄へ追ってゆこうともまだ早いって怒るでしょうね 眼に髪に肌に注いだ歓声とミラーボールを忘れずにいて…

小石岡なつ海
6か月前
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【連作】汐鳴り(#推し短歌)

本日の現場、あなたが本現場 ひとりじゃ来なかった街に着く 年齢は今年も林檎五個分で増えてゆくのは蜜の甘さで 繋ぐべき縁(えにし)をいつも待っているランダムチェキの…

小石岡なつ海
7か月前
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私家版歌集『好きな季節がない』

きたる5/26(日)、COMITIAに出店いたします。 私家版歌集の販売を行いますので、ぜひお立ち寄りいただけましたら幸いです! 以下、出店および販売予定のお品のご案内をまとめます。 COMITIA出店のご案内2024/05/26(日) COMITIA148 東京ビッグサイト 東2ホール【し40b】 サークル名:小石岡なつ海 販売品のご案内歌集『好きな季節がない』 A6/86頁/250首収録 会場価格:600円 通販価格:630円予定 2023年までに発表した短歌

#サンリオ短歌

またねって言って数歩で振り向けばまだポチャッコの肉球ゆれる (ポチャッコ) 引きずった毛布のなかはあたたかく好きに遠慮は要らなかったね (まるもふびより) どの岐路も能動的でいるように赤いリボンを心に飾る (ハローキティ) 焼きたてをつまみ食いして運ぶからきみと共有できるおいしさ (ポムポムプリン@館のレストラン) 寺嶋由芙さんによるRadiotalkでの「サンリオ短歌会」へ投稿した歌です。 サンリオ、そしてポムポムプリンを深く愛するゆっふぃーの企画に、同じくサンリ

自選短歌:2024年4月

コーポって感じのきみの部屋いつか忘れたい日がくると知りつつ 去り際で分かる わたしは原作にいない劇場版のキャラだな 久方の酒にとろけて月面に憧れすぎているかもしれず はりぼてのはりぼてだった交際も楽しかったな今しかなくて レンタカー返すときまでふたりだよ眠くなったら眠っていいよ

自選短歌:2024年3月

横切った明治通りで見る雨の夜は地面がずっと明るい 長雨を済ませた空のあざやかに慣れないものをこわいと思う お日様のようだと百合を飾るひと花言葉など知らなくていい 満開を逃してきみは謝ったここが何処でもよかったけれど あすよりも先を思っている春のきみの海馬と仲良くしたい

【連作】croquis:往路・復路

朝方にわたしは細い一本の頭痛の芯の容れ物となる 占いを信じたせいで牛乳が二本同時に開けられている 職場までドアtoドアで一時間 to鵠沼をふいに検索 休日の街に消えたピアスどうか烏の巣でも輝いていて ひとりだけ晴れた午前に傘を持つ想像、そして置き傘を取る 迷い子がわたしの窓に訪れてそっと帰してやるAirPods 家に着くなり雨音は白熱し思い浮かんだ駅前のゲロ

自選短歌:2024年2月

陽が透ける梅の香りを吸って、吐く 冬の未練は一昨年のもの 凍星が出会った頃に重なれど二度の居留守でわかってほしい 別れ際みたいな顔のおはようだ残り三泊四日あるのに 偶数はたぶん寒色だと思う眠い夕方だから話すと 独白を歩みにのせて往く夜のロールアップの裾から桜

自選短歌:2024年1月

象として役目を終えてなだらかに油粘土はケースへ還る 東京と夢と私を捨ててまで選んだ地元の女とはどう 透明のネイルは落とすことにしてあなたの恋を叶えてあげる たのしいと借り物だからこわくなるお猪口の底の輪っかが歪む もうここで大丈夫です彼のこと誰も知らない銀河ですから

【画像配布】短歌いちごつみ募集テンプレート

Twitterでの募集を見ていて、140字では希望をあらかじめ提示できない・始めるまで時間がかかるのでは?と思い、作りました。 加工も含め、ご自由にどうぞ。 報告不要です。 各条件・希望を、チェックや記入で示して発信してください。 ※使用後にトラブルが生じた際の責任は負いません

自選短歌:2023年12月

傷口を撫でる言葉が浮かばずに新玉ねぎを丸ごと煮込む 海になるシーンはカットされていてきみの中から雪は見えない 記憶では冬の歌だけ口ずさむ彼女の息は白くなかった 飴ほしい・見て海王星・寒いかも 帰り支度に時間をかけて 偶然をうんと懐かせ必然と言い聞かせつつ恋を続ける

#2023年の自選五首を呟く

鼓膜から歌を伝って来れるよう夜は心を満たさずにおく 摘みながら束ねる花のように脱ぐ海に適していないサンダル 飲みやすい一口分の悲しみは比べたがりを幸せにする 「噂では僕はあなたが好きらしい」掌で靴擦れに触れつつ 二回目のラストライブを見届けた帰路は十五のわたしと語る 表題のTwitterハッシュタグ企画に参加させていただきました。 上半期にも自選をしたので、今回は下半期に作った歌を中心にしました。 月毎の自選ではあまり対象としていないのですが、連作からも選んでいま

短歌ネットプリント「temperature」

夢子さんとのいちごつみでの短歌を、それぞれ10首ずつ、全20首収録 A4/1枚/白黒/20円 【PDF版】アーカイブとして、私の短歌のみを収録したデータを公開します。 【ネットプリント】配信終了しました。 出力くださいましたみなさま、誠にありがとうございました! ◾️セブンイレブン◾️ 2024/1/10(水) 23:59まで ※延長しました ◾️ローソン、ファミマ、ポプラ◾️ 2024/1/10(水) 19:00まで わたしにとって初めてのいちごつみ、夢子さんにご

【連作】ing

車庫にゆくバスを見送りテザリング相乗りしても手は繋がない カンニング竹山さんへ 夢で身代金払ってくれてありがとう 右耳に2、左耳に2で4つ、ピアッシングにおいては素数 ローディング画面で深く抱きしめるきみの仇を取ると誓って きみの眼に涎を垂らしその星の地下水脈をダウジングする フライングタイガーコペンハーゲンの皿よ憎悪をまろやかにせよ 望まない命で臨むジャイアントキリングだった総じて損だ 野良猫のコーナリングのあざやかに彫刻刀の傷がこわばる

自選短歌:2023年11月

飲みやすい一口分の悲しみは比べたがりを幸せにする きみだって違う個体で「複雑な家庭」に対義語なんて無かった 今月も解けずに帰る婦人科の待合室に知恵の輪ひとつ 耳鳴りをライブハウスでもらい受け行きより歌舞伎町ややしずか 逆位置の運命の輪を捻じ曲げて終電降りて会いに行くから

自選短歌:2023年10月

布団から出ないわたしの日曜に届く近所のクシコス・ポスト 留守電を機種変更で失ってついにあなたは記憶のひとだ 大切なきみの心を攫うのが呼び捨てしないひとで嬉しい 恨みでも構いやしないその胸に永住権がありますように 「噂では僕はあなたが好きらしい」掌で靴擦れに触れつつ

【連作】ぁゔちとのお別れによせて

鼓膜から歌を伝って来れるよう夜は心を満たさずにおく 駆け足で地獄へ追ってゆこうともまだ早いって怒るでしょうね 眼に髪に肌に注いだ歓声とミラーボールを忘れずにいて 3首と少ないのですが、連作としました。 「メフィスト」で召喚された、女王蜂のアイドル・ぁゔちのことを思って詠みました。 地獄に帰ってしまって、名残惜しい気持ちでつくりました。 女王蜂・アヴちゃんのラジオに投稿した短歌です。 「ポエムバトルしよやー💙」との呼びかけにお送りしたところ、読んでいただけました。

【連作】汐鳴り(#推し短歌)

本日の現場、あなたが本現場 ひとりじゃ来なかった街に着く 年齢は今年も林檎五個分で増えてゆくのは蜜の甘さで 繋ぐべき縁(えにし)をいつも待っているランダムチェキの箱の中でも あなたならきっと見つけてくれるからどんなに後ろだって良番 黒髪の放つ軌道は美しくたぶん黄金比に当てはまる 話そうとしていたことの八割が「今日もかわいい」に替わるツーショ 剥がされる一歩手前でまたねって結ぶ小指のあたたかいこと 人生を賭けてあなたは「ロマンスが見たい」と言って浪漫をみせる わ