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WLKよもやま話(加筆修正版)

いつもお世話になっております。sinXsanです。今回「Ingress & Wayfarer Advent Calendar2020」の12月22日を担当いたします。

皆さんどれも楽しそうな話で、何書くかなぁ?と思いつつ、先日ちょっと話題になりつつも今まで書いてなかった「WLKネタ」があったので(あと自分の過去Noteを見たら呉イベントと審査の話しか書いてなかった汗)、そっち触れてみることにします。

さて、WLKについて書く前に僕の自己紹介をします。

◆自己紹介

当方、主にSierra8・13、広島県呉市を中心に活動しております。

基本的に作戦や普段行動はあまりしておりません。どっちか言わなくても、イベント勢・審査&申請勢だと思ってます。イベント関係・審査申請についてはお伝えできることがあるかもしれません。早いもので5年以上Ingressに関わっております。

Ingressイベントを通じた地域振興に最も興味があるんですが、POI申請から組み立ててミッションを作り、更にイベントに結びつけるというのを色々実験中です。詳しくは以前のNoteに書いたかもです。

さて、WLKのお話しを今日はします。後述しますが、WLKとはWe Love Kitteの略で、2016年と2018年に開催された郵便イベントです。これらのイベントで行った諸々を引っ張り出しながら、実は非公式イベントも面白いんだよ!という話をしてみます。文章が下手なので伝わりきらないかもですが、その点ご了承下さい。

◆G+にあったWLKの昔話

恐らく大半の人は知らないだろうし、もうかれこれ5年近く前になろうかという大昔のイベントの話なんですが。つい先日、ツイートする中で偶然にも当時のメンバーとやり取りする機会があり、イベント関連ミッションを期間限定にしていたこともあって、もろもろ消えちゃってるし記録程度に書いても楽しいんじゃね?という流れとなりました。

このツイートにある地図はWLK2018神戸の時のガチミッションのものです。WLK2018以前に前段となるWLK2016大阪というのがありました。いずれもIngress非公式イベントです。どちらもIngressに慣れ親しむキッカケとなったので印象深く覚えてます。

当時はGoogle+というSNSがあり、それを中心にして情報発信してました。大半のデータはそこにあったのですが、既に存在しないのでうろ覚えながら当時の写真を引っ張り出しつつ思い出してみます。

◆よくわかんないままに始めたWLK2016

その話が最初に出たのは2015年の暮れでした。郵趣関係の会合でIngressのプレゼンをしたことがキッカケとなり、翌2016年3月に開催される郵趣イベントにIngressを導入して人を呼び込みたいという話が来ます。このとき会合に来ていたメンバー1/3くらいを僕がリクルートしてIngressを始めてもらってました。お陰でリクルーターは金です笑

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リクルーター金はなかなかいません

ちなみにWLKとはWe Love Kitteの略で、郵便を使った新しい試みを探ろうという研究グループです。僕は郵便にあまり詳しくないので、メンバーの皆さんに教わりながらの展開でした。WLKにあるブースの一つを任され、Ingressのミニイベントを行ってWLK全体の来場者を増やす、という流れになりました。

ひとまず地元のハングアウトでドラゴンジャパンさんに相談したところ、話がドンドン進んで大阪で打ち合わせすることになりました。そもそもIngressのイベントって何??という所から始まり、G+でイベント用アカウントを作成、ホントに暗中模索でした。

打ち合わせに来られたのは、ロンドベルさんという方、ホント親切に色々教えて下さいました(後に大阪の有名AGと知るのですが)。当方はWLKの代表(ENL)と副代表(RES)に来て貰い、どんな風に進めればいいか聞いたのですが…


ロンドベルさん:なんか大阪市内で郵便イベントって聞いてますが

WLK代表:はい、そうです

ロンドベルさん:質問なんですが大阪市内って郵便局どのくらいあります?

WLK代表:そうですなぁ…ざっと400以上ありますよ。

ロンドベルさん:ほな、それ全部回るミッション作りましょ

WLK代表:え??400以上あるんですよ?汗

…というやり取りがあり、大阪市内の全郵便局を巡るミッションを作ることに。僕は横で聞きながら「そんなん、誰もしないんじゃ…」と思ってました。いきなり暗雲が立ちこめたぞ、あのときはホントに困惑しました。

下記はガチミッションを報じたチャリングレス東京さんの記事です。

同時に当時ソラトニワでやっていたIngressのラジオ番組でも宣伝してもらえることになりました。イベント直前で特集も組んでいただいてます。

話も大体まとまったかな、と思って帰ろうとした矢先、ロンドベルさんからとんでもない発言が出ます。

ロンドベルさん:あ、そうそう。

WLK代表:ん?

ロンドベルさん:これだけじゃ面白くないからもう1つ2つ何かしましょ。

WLK代表:他にもなんかやるんですか??

ロンドベルさん:ADAとジャービスの切手作りません?

WLK代表:ファッ!?

そうです、世界初のIngress切手を作ることになりました。当時、まだSwagに切手はほぼ存在せず、誰も知らない試みでした。それだけでは面白くないからと日本全国にある前島密(郵便事業の父といわれる)の名跡を巡るガチミッションを作ることに。それが前島密ミッションです。

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岐阜のENL・Magilaneroさん『太陽の鉛筆』ミッションでも知られる

日本中にある前島密の名跡を回ります。大阪はもちろん、兵庫・広島・愛媛・鹿児島を巡り、新潟・神奈川なども立ち寄らねばなりません。もうこの段階で「このイベントやばくない?ホントに大丈夫か??」と焦り始めました。杞憂に終わるんですが、当時は「こんなもん誰もせんわ!」と思うんですよね。

しかし、ガチ勢は予想をはるかに上回ってました。鬼ミッションを42時間掛けてクリアする人は出るわ、ご覧のように地図を作り上げて回る人も出るわ、クリア者が続出しました。Ingressのパワーに心底驚いたのって(後にも先にも)この時が一番じゃないかなぁ。

イベント終了間際、WLKのメンバーが「たった¥52の切手2枚のために何十万円も掛ける酔狂な人がおるんやな…」と言ってたのが印象的でした。

僕は茶器みたいだなと思いました。もともと土の塊だったものが国一つ分の価値を持つという話があるけれども、まさに¥52の切手が何十万掛けて行った経験を象徴していました。

イベントは結果としてWLK2016にあった10以上あったブースの中でダントツで参加者の多いコーナーになります。WLKは郵便イベントの集合体だったのですが、僕の担当した「WLK×Ingress」もブースの1つだったのです。

準備期間はブース全体の中で最も後発で短かった(中には1年近い準備期間のものもありました)にもかかわらず、WLK2016参加者全体の1/4以上がIngress関係者で占められました。とにかく盛り上がった。

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非公式イベントとは思えない熱気

G+はもうないけど、ホント多かったですね。山本紗江さんもゲストで来て下さり、抽選会などもしてくださいました。写真は抽選会の模様。

下記のリンクはWLK2016の内容を報じたチャリングレス東京さんの記事です。一部G+にリンクしてる関係で写真がなくなってます。

このイベントのメインはミッションクリア者に抽選で提供(ガチミッションクリア者は優先権あり)した切手です。世界初のIngress切手でした。

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大人気となったADA・ジャービス切手

他にもブース用に手彫りで製作した消しゴムハンコを多数置きました。これが後の旅するIngressスタンプの源流になっていきます。ブースに多くの人が集まったのは、この消しゴムハンコの影響が大きかったのです。ハガキにスタンプを押してみるという試みは、ここからスタートしました。

ちなみに全てWLK消しゴムハンコ製作班による手彫り。当時はゴム印NGで、手彫りなら許可されてました。

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消しゴムハンコ班には相当ムリ言ったのに突貫で作ってくれた

他にも日本郵便デザイナーの力を借りて、会場周辺を回るミッションも作成しました。すたんぷ!という日本郵便専属デザイナーがイベント用に作成したキャラクターのミッションで、ミッション画像も特別に起こしてくれています。イベント会場から出発して船場や中之島を回る6連ミッションでした。かなりの数のAGがプレイしてくれたように思います。

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WLKミッション用のマップ、大阪市の許可を得たり色々大変だった
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WLK2016ミッション(現在非公開)クリアはプレゼント応募要件だった

WLK2016の好評を受けて、続くWLK2018神戸でもIngressブースが設置されることになります。


◆WLK2018神戸のガチミッション(と景品)

さて神戸WLKの話が来たのは翌2017年の秋、正直アイデアが浮かぶはずもなく、前回みたいに締切りに追われながらの作業はしたくないなぁ、と思っていたときに大阪アノマリーがありました。

アノマリーのアフターパーティーで、ロンドベルさんを見つけたので、またも「なんか良いネタありませんかねぇ」と飲みながらお聞きしました。どこまでも他人任せな自分です(^_^;)


ロンドベルさん:しんさん、前回は郵便局ポータル回らせ過ぎましたね

ぼく:そうすね、全部で合計450局くらい回ってますよねぇ

ロンドベルさん:今回は少なくしません?

ぼく:あー。いいんじゃないです?

ロンドベルさん:神戸の会場を中心にグリフを描いて貰いましょう

ぼく:おっ、なんか面白そうですね!神戸市内の郵便局ですか?

ロンドベルさん:いや、そうやなくて…

ここでおもむろにペンを取り、ロンドベルさんが描いたのは。。。

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ほとんど畿内全域やんけ Σ

ほぼ関西全域でした(^_^;)

こちらはクリア者の方が書いたイメージ図です。またむちゃくちゃやなぁと思いましたが、今度は驚かなかった。もうIngressにクビまで浸かってたのかもしれません。余談ですが、カムチャッカとか回らせてもいいんじゃないかという案もありました(郵便局が足らなくてボツに)。

上の画像にあるドットは全て郵便局です。神戸の会場を中心に11局を巡ってグリフを描きます。全部は覚えてませんが、最後がALLだった(ぐるぐる全部なぞるヤツね)のだけ覚えてます。

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これはまだ良い方…
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鬼ミッションです笑

後日、クリア者向けに抽選会をしたんですけど、その時にクリア者のお二人が「コレは歩いてやっちゃダメ!」と強く言ってられました。

こちら、メディア王さんの名司会で、かなり面白いので見て下さい。

話が前後しましたが、WLK2018神戸の景品は「NIAスタッフの切手」でした。村井さん、ハンケさん、須賀さん、成沢さん、川島さん5人の肖像が入る切手で、かなりレアものでした。

抽選会の動画でもメディア王さんが「ヤフオクで売ったらバレます!w」と言っておられますが、マニア垂涎の逸品です。

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NIAスタッフの切手!ガチミッションしないとコンプバージョンは貰えなかった

ガチミッションクリア者はほぼ必ず貰えますが、通常ミッションクリア者も抽選権がありました。またWLK2018の前後にあったイベントMD松本・MD大分にもご協力いただいて、現地からハガキで参加した人にも抽選権があるという内容でした。

イベント当日は両イベントから様々な支援物資もいただきました。懐かしいなぁ~。ホント周囲のエージェントの皆さんのお力添えや、WLK事務局のみなさんのご支援あってのイベントだと思います。感謝感謝です。

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各地から寄贈いただいたSwagの数々
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虫部の皆さんから佃煮

WLK2018の中で、XM工業のキングカズマさんからスタンプ用のケースを製作いただくことになり、これが後の「旅するIngressスタンプ」になります。

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旅するスタンプ、略して旅スタ
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NL1331神戸・スタンプ設置状況

WLK2018神戸のミッションは、WLKスタッフによる手書きの神戸の風景を彩ったもので、今でも人気があります。WLK2016のミッションを期間限定にしたところ「後でやりたかった」という声が多かったので、こちらは今でも残しています。

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WLKK2018ミッション

イベントの直前だったと思いますが、NIAスタッフの皆さんが切手を持って記念撮影して下さいました。それぞれ切手の元になった画像と同じ顔をして下さってるんだそうです。川島さんが本を持ってるので、なんでかな?って思ったら、ハンケさんは本で参加しているんだとか。なかなか嬉しい心配りですw

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NIAスタッフ切手を持って記念撮影!切手モチーフと同じポーズだそうです笑

こちらのイベントもかなり盛り上がりました。皆さん良い顔されてますw

◆非公式イベントも悪くない!

総じて考えると、非公式イベントは自由度が高いです。人集めをするには公式イベントの方が断然有利ですが、色んな制約もあります。ロゴ使用に関して、どちらも制限があるものの、自由度に関しては非公式の方が高い。

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2019~2020開催の呉復興イベント

公式には公式のよさがあります。呉復興イベントは非公式イベントでスタートし、締めに公式イベント(MD)を持ってくるという形式になりましたが、本来は半年間というロングスパンのもの(非公式イベント)でした。僕は2回のWLKを含め、非公式イベントを4回経験しましたが、人が来ないぶん触れあう時間の多い点で公式にはない良さがあると感じています。

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MD呉とびしまの前段にあった非公式イベント「とびしま海道×Ingress」

もちろん、公式イベントも間違いなく良いです。特に地元は目に見えてお客さんが増えるため「毎日でもしてほしい」みたいな状態になります。どちらも素晴らしいけど、MD呉とびしまやNL1331広島などの運営スタッフ経験を通じて、公式で出来ること、出来ないことがあるとわかってきました。

今後コロナと折り合いをどう付けていくのか、何年か掛りそうですけど、公式イベントの良いところと非公式イベントの自由度をミックスさせたら面白いかもなぁと思います。まだまだ模索中です。

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WLK公式キャラクター・すたんぷ!

以上、WLKよもやま話でした。

【 追 伸 】

今日12/22は僕の尊敬する審査勢であった、ととまどぅさんが亡くなられて約半年にあたります。審査申請の楽しさと新しい視点を教えてくれた、かけがえのない仲間でした。

僕の審査申請に関する基本的な姿勢は、彼との長い長い対話から生まれた部分が多いです。今でも審査する時「ととまどぅさんなら…彼ならどう考えるだろう?」と反芻します。作り話じゃなくてホントにそう思う。

改めてご冥福をお祈りいたします。


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