テーロス還魂記 ドラフトメモ後編

記事が長くなりすぎたので、前後半に分けました。
導入部~サンプルレシピの前編はコチラから

 新エキスパンション、イコリア:巨獣の棲処の発売日も早まり(とんでもなくタイミングの悪いカードが話題になってますね)テーロスリミテッドもあと2週間ほどとなりました。ドラフトがアリーナから無くならないうちに記事の更新を完了させたいと思っています。

白系のデッキ



 実装から暫くの間、個人的に白系のデッキにはあまり良い印象はありませんでした。単色だと「太陽冠のヘリオッド」「太陽の恵みの執政官」「エルズペス死に打ち勝つ」など、マルチだと「夢さらい」「圧倒的洞察」など強力なボムを擁しているため、それらのカードをピック及びスムーズにプレイできればもちろん勝ちますし、飛行クリーチャーやコンバットトリックは優秀なものが多いため一定の所まではライフを削るのですが、他の色にあるようなドローカードや継続的なリソースに乏しいためそこからの息切れが激しく(すぐハンドが無くなる)その割に一瞬で試合を決めるほどの爆発力も感じていなかったからです。(中盤からのクリーチャーのP/Tが総じて微妙という問題もありました)

が、とあるカードの存在で最近少し印象が変わりました。
最近対戦相手にもすごくよく出てくるようになりましたコイツ

敬虔な旅人

(1ターン目に置いて次ターンに「歩哨の目」or「卓越した特使」が強いです)

 前編でもお伝えした通りこの環境は本当に何も考えなくても土地を除いた
23枚のカードのうち1/3強がエンチャントになる
ので、誘発の種で困ることはありません。1マナのクリーチャーながらゲーム中半以降にも十分に仕事があり、初手に欲しいため枚数をピックした際にありがちな「複数枚手に来てしまって困る」ということもないので使い勝手が良く、「群れの英雄」やコンバットトリックを中心にしたアグロ構成と、除去や墓地回収などを多めにしたコントロール的な構成とをピックの流れで柔軟に進むことができるようになってやりやすくなりました。以下各色のサンプルデッキです。

・白青

デッキサンプル(アリーナ6-3)

青白サンプル

 いきなり「敬虔な旅人」不採用やんけ!というツッコミはごもっともなのですが、実はもう一つ新しい発見がありました。それが飛行クリーチャー
「圧倒的洞察」「鏡の盾」をつけると疑似「夢さらい」となる「偽さらい」コンボです。

偽さらい

 本家「夢さらい」は出ればほぼ100%勝てる所謂ファッキンボムですが、このコンボもかなり近いものがあり、「圧倒的洞察」がエンチャ除去で剥がされるという問題を除けばほぼ同じ運用ができるエクゾディアです。「圧倒的洞察」さえ取れれば「鏡の盾」は9~10順目でも残っているかと思いますし、単体で飛行クリーチャーに使ってみた感触もそこまで悪いものではありませんでした。オススメです。

・白黒

 当初の白黒は、豊富な除去で相手のクロックを全て除去し、「死より選ばれしティマレット」などで遅延した上で「死体あさりのハーピー」や、「陽光たてがみのペガサス」などの飛行クリーチャーで10回殴って勝ちまーすというようなとにかく線の細いデッキという印象でした。「流星の執政官」「栄光への目覚め」などのパワーカードがぶん回れば強いのですが、色的にも特別なシナジーもなく、自分の中で好んでやりたい色の組み合わせという評価ではありませんでした。積極的にプレイするようになったのは「憎しみの幻霊」の評価が上がってからでした。

白黒オーラ

 元々、「モーギスの好意」「ぬかるみの捕縛」などで相手のカードを除去して1ドローという動きはとても強かったのですが、中盤以降殴れなくなった2コスのクリーチャーに「モーギスの好意」をつけ、相打ち上等で突っ込ませて死んで1ドローに変換する動きがとても強く、「太陽の神のお告げ」のトークンなども「歩哨の目」で1ドローに変換できたりと、息切れしがちなアグロにドローを供給してくれる素晴らしい働きをしてくれました。

デッキサンプル(アリーナ6-3)

白黒サンプル

・青黒

 太古の昔から変わらないコントロールカラーです。あまりプレイしていないカラーなのですが、テーロスマスタリーから出てきたBO3のプレイチケットでたまたま5勝できたので、デッキリストとピックの時に考えていたことを箇条書きでメモしておきます。ギリギリまで赤青フラッシュとの両天秤で進めており、サイドは殆ど入れ替えることがなかったので、メインのみです。2マナのクリーチャーが少なく、初手はマリガンするかどうか胃が痛い試合が多かったですが。。

デッキサンプル(アリーナBO3 5-1)

画像5

【カウンター+カモメの形を意識する】
ボムを除いて、青をやる一番の理由になると思います。「隠れた入り江のナイアード」は各種カウンターや星明りのマントが構えやすくなり本当に使いやすいですね。

【膠着した状態でのアドバンテージ源を用意する】
「死の夜番のランパード」「モーギスの魂刈り」などは青黒でも膠着状況に強い良いコモンだと思います。脱出カードは「ファリカの落とし子」が取れればベストですが、中々そうはいかないので最低限「死者の眠り」は入れるようにしましょう。(このデッキは脱出カードが1枚しかとれず折角のラミアが活かせませんでした・・・)

【明確なフィニッシャーを用意する】
このデッキでは「二柱に愛されしユートロピア」をメインのフィニッシャーに据えて、「塩水の巨人」「悪夢の番人」「トリトンの波渡り」辺りの高打点クリーチャーを「死者の眠り」で通すことを意識していました。
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あとがき

 更新は一旦以上になります。今後は残った期間で良い構築で7勝できた時や、面白い構築と当たった時、取り上げていないカラーで良いデッキができた時に追記していこうと思います。残り2週間になりましたが、テーロス還魂記ドラフトを楽しみましょう。当初思っていたよりたくさんの方に見て頂けて、twitterなどでも面識のない方からいいねを頂いたりしてモチベーションになりました、ここまでご覧頂けた皆さんにこの場を借りてお礼申し上げます、ありがとうございました。

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